ヌナの鈍感 ページ9
「ヌナ！」
「ジミン。」
ジミンの登場に男の力が緩み、その隙をついて離れた
JM「ヌナ、俺の後ろに。」
ジミンの背に隠れる
男「ちっ。愛の口づけを邪魔されてしまいましたね。」
JM「愛の口づけって、嫌がっていただろ。ヌナに、二度と近づくな。」
男「Aさん、またお会いしましょう。」
ジミンの存在を無視して、私に笑いかけて去って行った男性
「びっくりしたぁ。」
ホッとして、その場にへたり込んでしまった私
JM「ヌナ！」
しゃがみ込んで、私の顔を覗き込んできたジミン
JM「大丈夫？」
「う、うん。」
JM「ふぅ〜、間に合って良かった。」
「ありがとう、ジミン。」
JM「今の人、ヌナの知り合い？」
「知らない、急に声かけられて。」
今まで仕事で出会った人の顔を思い出す
その中に、ブランドスーツを着たような人はいなかったはず
JM「俺たちが、心配した通りだ。」
「え？」
JM「今まで意識していなかった人が、意識しだすってこと。」
言葉の意味することが、いまいちわからなくてジミンを見る
JM「失礼ながらにも、変装のせいで可愛くなかったでしょ今まで。それが変装を止めて可愛くなったら、さっきみたいな事をする人も現れるってことだよ。」
「可愛くなるって、何それ。髪色が変わったこと以外は、何も変わらないじゃない。」
JM「ヌナの鈍感。」
「鈍感？」
JM「はぁ〜。」
「ちょっと、ジミン。今の溜息、何？」
JM「溜息、そんなのつきました？とにかく戻りましょう、そろそろ時間ですし。」
絶対溜息ついたくせに・・・
JM「ヌナ、早く。置いて行きますよ〜。」
屋上の出口へ向かうジミン、置いて行かれないように急いで駆け寄った
あの人の秘密、知りたくないですか？→←この人誰？一体、どこで会った？
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作者名：薫
| 作成日時：2017年12月15日 0時
