お隣の彼 ページ4
ん？
私の部屋の前だよね。
何、あの物体。人？
うわぁ、どうしよう。
めっちゃ、怖いんやけど。
せやけど疲れてるし、早くお風呂に入って寝たい。
よし。声をかけて、ここからどかすか。
そーっと近づいて顔を覗き込む。
お前か！！隣人の山下。
『山下、大丈夫？』
肩に手をかけて、体をぐらぐらと揺する。
「うっ。」
『山下？』
山下の体が、私の方へぐらっと倒れて来たかと思ったら・・・。
「うっ、うげぇ・・・。」
『ぎゃあー！！』
山下をポイッと横へ投げ飛ばす
嘘やろ？！
お給料奮発して、買ったばっかりの服が。
まさか過ぎる。こんなこと、ある？！
「うぅっ・・。」
山下のうめき声に、ハッと我に返る。
あ、そんな心配している場合やなかった。
山下の傍に行き、体を起こそうと試みる。
『山下、重い。起きてやぁ。』
「Aちゃん。」
この声は、天の助けや！
『臣ちゃん、助けてぇ〜。』
素早く状況を察知した臣ちゃんが、山下を部屋の中に運び入れ、すぐに戻ってくる。
その手には、ごみ袋、水、タオルなどを持っていた。
「Aちゃん、ごめんな。」
『臣ちゃん悪ないし、大丈夫。』
私の服から汚れを落としてくれたおかげで、自宅へ入ることが出来た。
着ていた服をゴミ袋に詰め込み、パパッと着替えて外へ戻る。
部屋の前を綺麗にしてくれていた臣ちゃんの手伝いを。
臣「よし、これで大丈夫かな。」
『ありがとね。』
最後の仕上げに、ササッと除菌スプレーを散布した。
臣「あの服、可愛かった。」
『ほんまに？』
臣「よく似合ってた。」
『へへっ(笑)』
照れくさい。顔、赤なってへんやろか。
「そろそろ、部屋に戻ろっか。」
『うん。』
「健ちゃんが迷惑かけて、ごめんね。」
ぺこっと、頭を下げる臣ちゃん。
『ううん、おやすみ。』
臣「おやすみ。」
玄関のドアを閉め、大きなため息。見つめる先には、ゴミとなったワンピース。
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薫(プロフ) - 雅さん» 雅さん、コメントありがとうございます！キュンキュンしていただけて、嬉しいです。今後の二人もよろしくお願いします(*^_^*) (2017年6月15日 15時) (
レス) id: 8420ac05d7 (このIDを非表示/違反報告)
雅(プロフ) - 初めまして。雅と申します。山下さん大好きで読ませていただきました！最後らへんの強引な山下さん堪りません！キュンキュンしたました！ (2017年6月14日 18時) (レス) id: 3a91504361 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：薫
| 作成日時：2017年1月16日 3時
