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「しっ、来ましたよ。」


佐倉ちゃんの言うとおり、ヒールの音が近づいてきた
ゆっくりだった足音が、だんだん早くなる
俺たちは、悲愴感を漂わせて待機


「失礼します。」


警察の到着よりも早くやって来た尾条さん


「チーフ、来てくださったんですね。」


まず、佐倉ちゃんが出迎える
尾条さんは瞬時に室内を確認し、岩ちゃんを見て弛んだ口元を引き締め直す


「佐倉さん、華村さんはどちらに?」

「奥で横になり、休んでいます。」


薄いカーテンに仕切られた向こうで、寝転がって彼女が待機中


「顔だけでも見させて頂くわ。」


尾条さんが仕切り向こうへ
しばらくして、衣擦れの音が聞こえてきた
俺たちは、何事かと顔を見合わせる


「よく眠っていらしたわ。岩田さん、こちらありがとうございました。」

「いえ。でもこれは、Aちゃんに貸したものなので戻してもらえますか。」


岩ちゃんが名前で呼ぶと、一瞬だけ嫌そうな顔を見せる


「わたくしの上着を掛けておきましたので。」


返された上着を受け取った岩ちゃんの隣に、ちゃっかり座った


「まさか、こんな事になるなんて・・・。わたくしのせいですわ。」


目に涙を浮かべ、膝上でぎゅっと手を握る
そんな尾条さんの手を岩ちゃんの手が包み込む


「尾条さんのせいじゃないですよ。」


作戦通り、俺たちは空気になって岩ちゃんに任せることにした


「でも、」

「悪いのは全て、警備員ですから。」

「まぁ、薄井さんが。でも、あの男ならありえますわね。」


岩ちゃんの口角が、うっすら上がる


「どうして、そう思うんですか?」

「実は、何度かお見かけしましたの。華村さんにしつこく迫っているところを。わたくし、見かねて注意させて頂いたこともありますわ。」

「尾条さんは、部下想いの方ですね。」


尾条さんの目を見て、優しく微笑む岩ちゃん


「当然のこと。上司としての責務を全うしただけですわ。」


頬を赤らめて岩ちゃんを見つめている

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設定タグ:岩田剛典 , 岩ちゃん , JSB   
作品ジャンル:恋愛
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(プロフ) - ユキさん» 近くで…羨ましい!岩ちゃんは、相変わらず忙しいお人や。朝ドラかぁ、楽しみですね。 (9月27日 22時) (レス) id: 178dc43f4a (このIDを非表示/違反報告)
ユキ(プロフ) - 薫さん» 元気でしたけど、今年は、暑かったです。先月三代目ファンミーティング行きましたけどメンバー近くで見れました。来年から岩ちゃんポメラニアン🐶は、朝ドラ出ますね😃♥️ (9月27日 22時) (レス) id: e86d7cf610 (このIDを非表示/違反報告)
(プロフ) - ユキさん» お久しぶりです。お元気でしたか?コロナにかかって以来、体調不良で滅入っています。最近少し、マシになりましたが。ツアー参加できるほど、元気に戻りたいです(*_*) (9月27日 22時) (レス) id: 178dc43f4a (このIDを非表示/違反報告)
ユキ(プロフ) - 薫さん» お久しぶりです😄またドームツアーありますね😄♥️ (9月27日 9時) (レス) id: e86d7cf610 (このIDを非表示/違反報告)
ユキ(プロフ) - 薫さん» 29日に三代目新曲とCMオンエアされるから楽しみですね😉♥️ (5月27日 8時) (レス) id: e86d7cf610 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名: | 作成日時:2023年3月28日 19時

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