別れても別れても、すきな人【JSB】

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「アイツ、まだ諦めてない。」

「一昨日の食堂も、いきなりでしたよね。」

「あぁ、アレですか。」


また、わからん話が始まった


「拓実、アイツって誰なん？」

「経理の薄井です。」


薄井・・・？
全然、顔が浮かばへん


「あと、食堂のアレって何？」


隆二たちも知らん話しなんや


「公衆の面前で、わざと告白してくるんです。」

「何だよ、それ。」

「本当、何だよって感じです。」


嫌そうな顔をしながら、俺たちに佐倉ちゃんが教えてくれる


「Aさんが異動した頃ぐらいから、つきまとう様になって。告白されたのも１回２回じゃなく、何回もですよ。顔を合わす度に言い寄ってくるから迷惑だって。待ち伏せや尾行されたこともありましたし。」


うわぁ、ストーカーやん
今の状況と薄井さんがどう関係してるんやろ


「優菜さん、その薄井さんがどうしたんですか？」


バックミラーで、チラッと優菜さんの方を見る


「SNSに、薄井の書き込みを見つけたから。」


優菜さんの携帯を見た隆二の顔つきが変わる


「え、ここって・・・。」

「会社の倉庫。今まさに、Aが居る所。」

「健二郎さん、もう着きますか？」


ひぃっ、恐っ！
目つきのヤバい岩ちゃん


「す、すぐそこや。」


会社の前で停車し、皆を降ろして地下駐車場へと向かった

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