震える携帯 ページ48
「あった!見つけたよー。」
客室で見つけたドライヤーを持って出て来た
「こっち。」
不思議そうな顔をしながら、俺の方へ
「貸して。」
ドライヤーを受け取り、足の間に座るよう促す
強風で一気に乾かし、手櫛で整える
「ありがとう。次は、剛典の番。」
座る位置を交代し、髪を乾かしてもらう
何だろうな、この気持ち良さ
「はい、乾いたよ。」
「ん、ちょっと待ってろ。」
冷凍庫の物を取りに行き、テーブルの上に置く
「これ、どうしたの?」
「いいから、さっさと食え。」
「はーい、いただきます。」
ソファーを背に、まったりしていた俺たち
テーブルの上で、震える携帯
「もしもし、どうした?」
―― 会える?
「今から?」
―― 会いたいの。
「・・・わかった。」
このまま、まったりと過ごす予定が変更になる
「食べきれなかったこれ、持ち帰ってもいい?」
「俺の分もやる。あと、かつ丼な。」
「わかった。」
今が、17時
19時過ぎには帰って、ゆっくり晩飯を食べたい
外出用の服に着替えて、彼女の元へと向かった
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作者名:薫 | 作成日時:2021年5月7日 18時