権田原でございます。 ページ42
「片岡様、お待ちください。」
気になってしまい、ついお声がけを。
「どうしました?」
「ネクタイが、曲がっております。」
スッと胸ポケットから鏡を取り出し、片岡様を映す。
「本当だ。ありがとうございます。」
今日は、いつもと雰囲気が違っておられますね。
何か特別な日、なのでしょうか。
「変じゃないですか?」
「いつにもまして、素敵でございます。」
「良かった。権田原さんにそう言ってもらえて、自信がつきました。実は今日、Aにプロポーズをしようかと。」
「白石様、きっとお喜びになられますよ。」
「諦めなくて、良かったです。それじゃ、いってきます。」
「いってらっしゃいませ。」
眩しいほどの笑顔、やはり片岡様には笑顔がお似合いでございます。
お二人の幸せな報告、お待ちしております。
「権田原さん。」
振り返ると、旅行鞄を持った岩田様が立っておられました。
「これから、お仕事ですか?」
「いいえ、同居人を迎えに。3日後に帰って来るので手続きよろしくお願いします。」
「かしこまりました。お気をつけて、いってらっしゃいませ。」
「いってきます。」
同居人といいますと、お向かいにお住まいでしたあの方のことですかね。
Room No.312 岩田剛典様→←本当の好きを言ってもらえた
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作者名:薫 | 作成日時:2021年5月7日 18時