ただの友達として ページ27
「二人には、紹介しときたかってん。」
「初めまして、瀬名萌花です。よろしくお願いします。」
これ、大丈夫なのか?
時間が経つにつれ、心配になる
好きな男のいちゃつくところを目の当たりなんて
「あ、あの。つかぬ事、お聞きしてもいいですか?」
「なに?」
「もしかして、お二人って、」
さも、当たり前のように答える
「つき合って、2年かな。」
「めっちゃ仲ええねんで、この二人。」
恋人として仲が良かったのは、先週まで
今の俺たちは・・・ただの友達として仲良しだ
「やっぱり!すごく、お似合いですもんね。」
「でしょ。」
予感的中じゃないか
時折、Aが辛そうに目を伏せている
「ちょっと、トイレ行って来るわ。」
「私も。」
二人が席を離れた瞬間、Aから表情が消える
「ぶーす。」
「どうせ私は、ブスやもん。あんな可愛い子を連れて来られたら、敵わへんわ。」
彼女が座っている場所を見つめながら、酒を煽った
こんな姿を見たくて、傍を離れたわけじゃない
俺が惚れた笑顔を見られると思ったからだ
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作者名:薫 | 作成日時:2021年5月7日 18時