☆ ページ41
「オニイサンが紹介してくれたからあたしはAさんに出会えたの。Aさんに出会えてなかったら今頃あたし、たぶんサイアクな人生だったと思う」
そう言ってお茶を一口飲んでふっと息を吐いた。
「んーそうだねー。岩田の子どもがおなかにいて、そのおなかを蹴られたり、してたかもね」
想像の話なのに一瞬猛烈に腹が立って、そんな自分がおかしかった。結花は間違いなく俺の妹だ。
「そんな人生じゃなくてよかった。いまのあたしがあるのはオニイサンとAさんのおかげ。だから。ありがとう」
「ん」
泣き出してしまいそうで、短く答えることしかできなかった。
夜でよかった。たぶんいま俺の鼻は赤い。
結花の短い髪がさらさらと揺れる音が聞こえた気がした。
よく似合ってる。そう伝えようとしたとき、空を見上げながら結花が言った。
「だから。あたしはAさんを死なせないんだ。絶っっっ対に」
「俺もだ、絶対にあいつを死なせない」
俺たちの言葉は星空に吸い込まれていった。
星空はなにも言わずにただ瞬きながら俺たちを見下ろしていた。
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happysmile2015(プロフ) - 白雪さん» あはは! はよ助けてーー!! だよね。うんうん。 (2019年6月4日 18時) (レス) id: b52e9f9d55 (このIDを非表示/違反報告)
happysmile2015(プロフ) - ユキさん» 治りますように!! (2019年6月4日 18時) (レス) id: b52e9f9d55 (このIDを非表示/違反報告)
happysmile2015(プロフ) - ともさん» どーしよう!! (2019年6月4日 18時) (レス) id: b52e9f9d55 (このIDを非表示/違反報告)
白雪(プロフ) - だめーー!!。゚(゚´ω`゚)゚。死なないでーーー!!!直己!はよ助けてくれ!!! (2019年6月2日 23時) (レス) id: d50004cbba (このIDを非表示/違反報告)
ユキ(プロフ) - E-ダンス臨時講師は隼君に決まりましたねテッチャンが無事治りますように(*-ω人) (2019年5月31日 19時) (レス) id: 7bd6b3fcc4 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:happysmile2015 | 作成日時:2019年5月2日 16時