Dear my besties 10 〜from Finally〜

☆ ページ34

横たわると、今まで気づかなかったけれどリビングの半分ほどの天井がガラスになっていて、その先は満天の星空だった。


真っ暗な空に数え切れないほどの大小さまざまな星が、揺れながら赤や黄色の光を放っていた。


空気が少し違うだけでこれほど星の大きさや輝き、色が違うのだとはじめて知った。


直人と臣が拳をあわせている。


きっと一生懸命考えてくれたのだろう。



涙があふれる。星がぐずぐずととけていく。



みんな黙り込み、一心に空を見上げている。



臣が低い声で言った。


「すげーなー。俺、本当に今日のこと、忘れないと思う」

「オレも」「あたしも」「僕もです」「マジそうっすね」



「わたしも」


涙声を隠すのに時間がかかって遅れて答えたわたしに、直人が遠くから「ねーふたりっきりがよかったね……」とつぶやいたのを契機にまた部屋は騒がしくなった。



みんなでいろんなことを話した。

仕事のことや最近あった面白い出来事、ニュース……。話題は途切れることなく続いた。いまでは直己先生もすっかりとけこんで、柔らかな口調で自分のことや考えていることなどを話してくれるようになっていた。


みんなが笑顔なのが、暗い中でもよくわかった。

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