☆ ページ25
「だってなんか、かわいいんだよ。顔はおいといてもなんていうの、その首のかしげ方とかさぁ。普通だったら、おい！ おまえ！ ぶりっこすんなよ！ ってどつきたくなるとこだけど、Aさんだと自然なんだよなぁ。つか超かわいい。女のあたしがそう思うんだから男が見たら……」
「顔はおいといてっていうのがなんか引っかかるんだけど」
「いや、顔がかわいいのはもう当たり前じゃん？ だって言われ慣れてるでしょ？」
「えーそんなの慣れてないよ！ もっと言って！」
「あはは！ なんかムカつく！ もう言わない！」
「なーによぉ」と言いながら結花のほっぺたを優しくつまむと、わたしを見る目が一気に真剣になった。
「Aさん。ありがとう。あたし、生きててよかった」
その言葉に涙が噴き出しそうになって、またか、と笑い出したくなる。
今日は、泣く日。
「こちらこそありがと」そう冗談まじりに短く答えてその頬をなでるしかなかった。そうしなければ声をあげて泣き出しそうだった。
「ちゃんと言葉にして伝えておきたいと思ったの。この気持ちをあたし、仕事にぶつけるから。お店とあたしたちをもっともーーーっと大きくしていこう？」
無言でうなずいた。声が出せない。
夕日はもう沈みきり、残りの明るさをどうにか水平線ぎりぎりに残しているだけだった。
冷たい風が吹き抜ける。朝晩はまだまだ肌寒い。肩をあたたかいお湯に沈める。
湯気がふんわりと立ち上り、わたしと結花の間をたゆたう。
湿った空気を胸深く吸い込んだ。
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 751人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
この作品を見ている人にオススメ
「登坂広臣」関連の作品
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
happysmile2015(プロフ) - 白雪さん» あはは！ はよ助けてーー！！ だよね。うんうん。 (2019年6月4日 18時) (
レス) id: b52e9f9d55 (このIDを非表示/違反報告)
happysmile2015(プロフ) - ユキさん» 治りますように！！ (2019年6月4日 18時) (レス) id: b52e9f9d55 (このIDを非表示/違反報告)
happysmile2015(プロフ) - ともさん» どーしよう！！ (2019年6月4日 18時) (レス) id: b52e9f9d55 (このIDを非表示/違反報告)
白雪(プロフ) - だめーー！！｡ﾟ(ﾟ´ω`ﾟ)ﾟ｡死なないでーーー！！！直己！はよ助けてくれ！！！ (2019年6月2日 23時) (レス) id: d50004cbba (このIDを非表示/違反報告)
ユキ(プロフ) - E-ダンス臨時講師は隼君に決まりましたねテッチャンが無事治りますように(*-ω人) (2019年5月31日 19時) (レス) id: 7bd6b3fcc4 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：happysmile2015
| 作成日時：2019年5月2日 16時
