Dear my besties 6 〜from Finally〜

☆ ページ35

結花がふはっと笑った。


「子供みたいにー」

「やだやだやだー。もう少しだけ、ね？」

「そりゃああたしはその方が楽だけど」

「ならいいじゃん、このままで！ ね！ ね！」

「うーん。でも彼氏さん、絶対あたしのこと邪魔だって思ってるよ」

「思ってないよー」


妙に大人びた雰囲気の結花を見ているうちに、エリーくんの頬を伝う涙を思い出す。



「ねぇ結花はいまいいなと思う人いないの？」

「あたし、もう恋愛は卒業しようかと思って。友達ももういいや。仕事に生きる！ とか言っちゃってかっこいくない、あたし？」

「それ前から引っかかってた。お友達と昔なにかあったの？」

「うーん。そうだね。Aさんには話しとかなきゃね」


そう言って結花はビールを一口すする。


「あたしね、昔悪い仲間とつるんで遊んでたんだけど、身体をめちゃくちゃにされたあげくこっぴどく裏切られてさ。まぁいろいろもめて警察沙汰になったの。罪をなすりつけられまくったよ。一応あたし、傷害で前科ついてるってことになるのかな。たぶん。……え、もしかしてクビになる？ ……ならない？ ならよかった。まぁそれはいいとして、平気で友達を売れるんだこいつらって思ったらもう友達はいらないって思った。身体目当ての男も吐き気がするほどいやで、恋人だけでいいってなって剛典にのめりこんじゃったところはあるんだよね。ホーント、ばかでどうしようもないんだけど」

☆→←☆

→ 目次へ｜作品を作る｜感想を書く
他の作品を探す