検索窓
今日:6 hit、昨日:3 hit、合計:106,048 hit

ページ11

上目遣いにわたしを見てからあごを出してみせる。いただきます、というところか。マグを手にとり、一口すする。


ハッとした表情でいきいきとわたしを見上げる。それは素の結花ちゃんだった。すぐにいつもの硬いよろいをまとってしまったけれど。


「おいしい、です」


うつむいて口の中でもごもごとつぶやく。


「すっごくおいしい」


結花ちゃんの隣に腰をおろす。彼女が淹れてくれた紅茶をすする。

冷めているけれど、確かなこくと華やかな深みがあっておいしい。


次いで自分のマグカップを包み込むように持つ。手のひらが熱い。


「わたしね、口に入れるものってすごく大事だと思うの。両親と食べたごはん、すごーくおいしかったから。いまも忘れられない」


結花ちゃんはうつむいたまま静かにマグカップに口をつける。


「うちも食後にお母さんがいつもコーヒーを淹れてくれたの。こどもだったから苦くてよくわかんなかったんだけど、おとなとして扱われてる気がしてうれしかった。そういう記憶って残るんだよね。楽しかったとか嬉しかったっていうのとおいしかったっていうセットの記憶。誰かのためにそういうお手伝いができたらなぁって思って、それでこの店はじめたの」

☆→←☆



目次へ作品を作る感想を書く
他の作品を探す

おもしろ度を投票
( ← 頑張って!面白い!→ )

点数: 10.0/10 (314 票)

この小説をお気に入り追加 (しおり) 登録すれば後で更新された順に見れます
561人がお気に入り
設定タグ:三代目JSoulBrothers , 登坂広臣 , 片岡直人   
作品ジャンル:恋愛
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告

感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)

ニックネーム: 感想:  ログイン

happysmile2015(プロフ) - カズアキさん» 8角形かも。あれ、まだひとりでてきてないなー。くくく。 (2018年10月13日 1時) (レス) id: cb38dfaa48 (このIDを非表示/違反報告)
happysmile2015(プロフ) - カズアキさん» 最初は「オレはゲイじゃない」だけにしようかとも思ったのだけど、いまのに落ち着きました。ひとりでも刺さってくれたなら大成功! ありがとう。 (2018年10月13日 1時) (レス) id: cb38dfaa48 (このIDを非表示/違反報告)
happysmile2015(プロフ) - ユキさん» バンカーはわたしのテリトリーですな! わたしはワンオクのグッズを買うか頭を悩ませ中…。だってもう10日切ってる…ラバーバンドはほしい…ブツブツ (2018年10月13日 1時) (レス) id: cb38dfaa48 (このIDを非表示/違反報告)
happysmile2015(プロフ) - ともさん» いまも続けてくれてる?10日近く前だからさすがにもう止まったかな?いつもコメントありがとうね! (2018年10月13日 1時) (レス) id: cb38dfaa48 (このIDを非表示/違反報告)
カズアキ(プロフ) - えっ??このお話何角関係になるんですか?? (2018年10月8日 13時) (レス) id: 7e4d9a1edc (このIDを非表示/違反報告)

作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ

作者名:happysmile2015 | 作成日時:2018年9月7日 17時

パスワード: (注) 他の人が作った物への荒らし行為は犯罪です。
発覚した場合、即刻通報します。