Dear my besties 3 〜from Finally〜

☆ ページ2

のんびりとした声にめまいがした。いらないことはしゃべるなってあれほど言ったのに！


案の定「なんやお前は」という腹立たしげな声が響く。

会場の視線は完全に三人に向けられている。


「もうえーやん、許したってーなー」


手と首を妙な具合にくねくねとさせて会長と男性の間にさりげなく入る結花ちゃん。


シャンパンをこぼさないかとハラハラするけれど、うまいことバランスをとっている。

そういえばヨガとヒップホップをやっていたとお客さんに話していたけど……。


その三人の向こうに青ざめた直人がいた。目を合わせてふたりで口をぱくぱくとさせる。



どうしよう！


どうやってこの場を乗り切ればいいんだろう！



頭をフル回転させる。



もうホントにすいませーんこらゆうかちゃんことばがすぎますよホントすいませーん


とヘラヘラと間に割って入るか、


セクハラもしといてパワハラもなんてホント節操ないですね！


と加勢するか。




いや、よく考えれば、結花ちゃんがいなければたぶんわたしが間に割り込んでケンカを売っていただろう。


そうなっていたら……


そのとき低い地鳴りが聞こえて思わず身構えた。

☆→←☆

→ 目次へ｜作品を作る｜感想を書く
他の作品を探す