#Fs63、強がり[リク] ページ44
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「えへへー、やっぱダメだった」
そう困ったように彼女は笑う。
その顔を見て、とても胸が苦しくなった。
「そっか…。ダメだったか…」
「うん、ごめんね。あそこまで手伝って貰ったのに」
Aは慎吾のことが好きだった。
いわゆる一目惚れらしく、俺はその相談相手をよく引き受けていた。
慎吾のことで一喜一憂するAは本当に好きだったんだと思う。
(じゃなかったら…こんな顔しないよ……)
笑って強がってるけど、今にも泣きだして崩れてしまいそうなAの頭を撫でる。
いきなり撫でたからAはびっくりしてたけど、そんなのお構いなしに撫でる。
「う、上沢くん?」
「…強がらなくていいのに」
「え…?」
「泣きたいときは思いっきり泣け。俺がドーンと受け止めてやる」
そういうと彼女はぷっと吹き出して、声を上げて笑い始めた。
「あははっ…!すっ、杉谷さんみたいっ…!あはははっ…!」
「なんだよ、せっかく慰めてやろうとしてんのに」
「ご、ごめんっ…!おかしくてっ…!…っ」
笑いながら、ぼろぼろ涙を流して。
それでもフラれてしまった事実が消えないのがどうしても悲しくて。
俺はAを抱きしめる。
「もう…強がるな。俺がいるから」
「…っ!」
彼女は声を上げて泣いた。
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雲城-kumoki-(プロフ) - えりなさん» 了解しました!続編のほうで作らせていただきます! (2017年8月27日 0時) (レス) id: 34fa7040b9 (このIDを非表示/違反報告)
えりな - リクエストいいですか?石川慎吾選手に甘える系でお願いします! (2017年8月26日 22時) (レス) id: eb2c13ec19 (このIDを非表示/違反報告)
雲城-kumoki-(プロフ) - 締め切りました!!投票にご協力いただきありがとうございました! (2017年8月23日 22時) (レス) id: 34fa7040b9 (このIDを非表示/違反報告)
みっくん(プロフ) - ◎ 是非お願いします…! (2017年8月22日 9時) (レス) id: 6f0c972c21 (このIDを非表示/違反報告)
ゆうちゃん(プロフ) - ◎お願いしますm(_ _)m (2017年8月22日 8時) (レス) id: 25f87f55c8 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:雲城 | 作成日時:2017年6月26日 22時