叶わない願い ページ9
憂『好きな子…できた?』
私は、横に振った。
憂『嫌いな野菜…食べれるように
なった?』
貴「(コク)」
憂『友達…出来た?』
貴「(フルフル)」
憂『私が居なくても……
大丈夫だった?』
私は、その言葉で
我慢の限界だった。
スカートと手の上に
雫が垂れ落ちる。
声を我慢すると息苦しい…
貴「ヒック……うぐ…」
憂『泣かないで…?
私、今抱き締める事さえ…
できないんだよぉ?』
お姉ちゃんも涙ぐんでいた。
小さい頃みたいに
抱きしめてもらって
頭を撫でてもらいたい。
それだけで、元気出たのに…
貴「う……あぁ……ヒク…
グス………うえぇぇん………」
憂『泣か…ないで……
お姉ちゃん…まで………
悲しくなっちゃうよ……』
貴「……………うん…」
私は、涙を拭った。
憂『寂しいなぁ…
叶わないもんね。』
お姉ちゃんはへにゃと
笑った。
憂『そろそろ、いいかな?』
瑆「待ってました!」
バンッと開けられた襖
憂『ずっと、そこにいたの?』
瑆「はい!!」
最悪だ。
こいつに泣き声を聞かれた。
貴「……最低……」
瑆「なんで!?」
憂『ふふっ…瑆君もういいよ』
瑆「………」
二人は黙り込んだ。
憂『A、この話は
ちゃんと聞いてね…』
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作者名:雨雪 花 | 作者ホームページ:http://HI.END.WOLD 1017
作成日時:2015年4月29日 22時