空 (ページ11)

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大切な存在ページ11

憂「また、来てくれたの？」

貴「うん！あのね！今日ね
テストで100点取れたよ！
あ、あとね図工の授業で
お姉ちゃんの似顔絵描いたよ！」

私のただ一人の妹
Aはランドセルから
私の似顔絵を描いた髪を
渡された。

憂「うん。よ～く描けてるよ。
ありがとう。嬉しいよ」

貴「むふふ～どういたしまして！」

Aは、笑顔でいった。
あぁ、この笑顔も
もうすぐで見られなくなる。

それは、ちょっと

寂しいなぁ……

貴「お姉ちゃん…どうしたの？」

Aがこっちを見ていた。
心配してそうな顔

憂「っ…ううん。なんでないよ？」

貴「そう？」

あぁ、また嘘を吐いてしまった。
こんなの、私じゃない。
誰も私に気付いてくれない。

いや、気付かせない。

こんなの、私じゃない。

大切な存在には
悲しい思いをさせたくない。

そんな事を考えてるから

死ぬのが怖いのではないか

まだ、私は17歳だ。

今頃なら、部活とか
友達とかと一緒に
ショッピングとかカラオケとか

私は、空を見つめた。
茜色に染まった空。

貴「お姉ちゃん。空好きだね」

憂「うん。でも青色が好きだな」

貴「私も。雲が白いのと
それに対する青い空。」

憂「うん。でも暗いのは嫌いかな
お月様とか星は好きだけど
暗闇は嫌い。」

私は、また下を向いた。