検索窓
今日:32 hit、昨日:6 hit、合計:76,683 hit

30話 ページ30

.





そんないつもの会話をしていたら震えた私の携帯。





重岡「…どした?」





画面に表示されたのは





A「望から…」





“会いたい”





たったその一言だけ。





たったそれだけのメッセージだったけど これは多分望からのSOS。





いつもそう。昔からそう。





昔から望は 普段は甘え上手なくせに本当に辛い時は他の人を頼れなくて ひとりで抱え込む癖があった。





絶対に誰にも弱音は言わない。





そんなとき、いつも私は望の隣にいてあげることしかできなかった。





それでも望は ありがとう って


隣にいてくれて、一緒にいてくれて
なんにも聞かんとここにいてくれて ありがとう


そう言うだけで。





重岡「なぁ、誰?…望?」





大ちゃんの顔を見ることができない。





重岡「望んとこ、行くん?」





しばらく続いた沈黙に





重岡「…やめとき」





初めて聞く、大ちゃんの低い声。





A「え…?」





重岡「どうせお前また泣くやんか。
俺んとこ来て “ ふられた〜 ” って言うて泣くんやろ?
せやったら最初から行かんかったらええやん。
俺んとこおったらええやん。
…なぁ、やめとけや」





A「ごめん…ごめんね、大ちゃん…」





わかってる。そんなのわかってるよ。





でも…






私は無我夢中で走った。





電話…お願い、出て…





小瀧『…もしもし?』





A「望?今 どこにいるの?」





小瀧『さっきの店の近く…』





A「すぐ行くから!動かないで!」





…今すぐに会いに行かないと。





そう思った。






.

31話→←29話



目次へ作品を作る感想を書く
他の作品を探す

おもしろ度を投票
( ← 頑張って!面白い!→ )

点数: 10.0/10 (111 票)

この小説をお気に入り追加 (しおり) 登録すれば後で更新された順に見れます
349人がお気に入り
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告

感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)

ニックネーム: 感想:  ログイン

ひのりーる(プロフ) - 一波さん» 前作、今作とコメントありがとうございます(泣)頑張ります^ ^ (2019年4月16日 23時) (レス) id: 7a7ddd48ba (このIDを非表示/違反報告)
一波(プロフ) - 更新分まで読み終わりましたー!この二人見てると微笑んでまいますね(^^)続き楽しみにしてます(^^) (2019年4月16日 2時) (レス) id: 9b260c34a2 (このIDを非表示/違反報告)

作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ

作者名:ひのりーる | 作成日時:2019年4月14日 1時

パスワード: (注) 他の人が作った物への荒らし行為は犯罪です。
発覚した場合、即刻通報します。