ハッピーエンドはまだ遠く (ページ9)

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突然のお誘いページ9

＊1

　朝、アラームが鳴る前に目が覚めた。
昨日は結構飲んだせいか、家帰ったらすぐ眠なって、シャワー浴びてベッドに直行した。

　それやのに、めっちゃ眠かったのに、なんかそわそわして起きたらアラームの1時間も前。もっかい寝よ思ったけど、楽しみなんか緊張なんか、やっぱ寝れんくて、とりあえずまたシャワー浴びることにした。

　シャワー浴びながら、今日何着てこかなーとか考えてみる。そういえば目黒くんの私服見たことないな。

　イメージ的にはシンプルで、なんかこうシュッとした感じ、やと思う。想像やけど、ちょっと合わせた方がえぇかな、と思って自分の持っとるはずの服を思い出す。

「んー……、どうしよかな」

　なんかどれもこれも違う気がして、めっちゃ悩む。俺なんかが目黒くんと10日も一緒におってえぇんやろか、そんな疑問さえ湧いてくる。

　俺に彼女がおらんことは言うたから、目黒くんもわかっとるやろうけど、目黒くんの方は聞いてない。あんなかっこえぇんやし、彼女くらいおるはずやろうに。

　もやもや考えてもしゃーないかと思って、脱衣所に出てテキトーに身体を拭く。タオルを肩にかけたまま、歯を磨いてまた思う。

　目黒くんは俺に会うだけでこんなに悩まへんか。

　そう思ったらちょっと悲しいような、まあえぇか、みたいな気持ちになって、大体終わっとったけど最後の方は雑に歯を磨いた。

　部屋に戻って、なんとなく考えとった服を引っ張り出す。ベッドの上に並べてみて、これでえぇかと一人納得して着替えた。

　朝ご飯は一応食べとこ。今日は歩くつもりやし、体力はしっかりつけとかなあかんからな。

　食べ終わって片付けて、それでもまだ時間はある。ちょっと髪でもセットしてみよかなと思って、洗面所に逆戻り。

　久しぶりにやったからか、ちょっとだけ手こずって、終わった頃には丁度良い時間やった。