ハッピーエンドはまだ遠く (ページ40)

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期待ページ40

＊1

　照にいとふっかさんと別れて、ちょっと遅めのお昼ご飯。一番のピークは外せたみたいで、ゆっくり話しながらでも大丈夫そうやから、目黒が考えてくれた旅行プランを聞く。

「で、このくらいの時間にホテルに着けたら良いかなって思ってるんだけど」

　1日目はちょっとしたテーマパークみたいな所に行くらしい。ホテルからもそんなに遠く無さそうやし、サイトとか写真も見せてもらって、楽しそうやったからOKした。

　めっちゃデートっぽいなぁって思ったけど、それは頭の隅に追いやっとく。

　やっぱりちょっと恥ずかしいし、ほんまにちょっとだけ、そういう部分で抵抗はあるけど、楽しむって決めたし、目黒とやったら絶対楽しいと思うから。

「多分、チェックインの時間だと、大浴場は開いてないから1日目は部屋のシャワーでも大丈夫？」

　ちょっと心配そうに目黒が聞いてきた。温泉旅行って名目やもんなぁ。多分、そこを心配してくれてるんやろなって思ったら、なんか目黒が可愛く見えた。

「大丈夫やで。 2日目も3日目もあるし」

　そう笑顔で返したら、良かったって目黒も笑顔になる。

　2日目と3日目は、前に決めてた温泉街巡り。この辺はのんびり気分で回ることにした。

　4日目の最終日はノープランっていう名の、3日間で気になったところがあれば寄って帰る、そんな予定。

　って言いつつ、何個か帰りに寄れそうな場所あげてくれてたから、いろいろ考えてくれたんやろな。

　そう思ったら嬉しくて、もしかして目黒も俺のこと……、なんてありもせんことを考えてもた。友達とでもそれくらいは考えるわな、ってちょっとだけ落ち込む。

「ねぇ、康二きゅん」

　ひとりでもやもや考えとったら、目黒に呼ばれた。