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そんなお昼休憩を挟んだ午後からは、問題の『戸板倒し』を練習することになった。
この前のことも考慮してなのか、下には固めのマットも敷いてもらったし、今回は足袋じゃなくてレッスンシューズで。
下で板を支えてくれる子達も、私がいなかった１ヶ月で随分練習をしたみたいで、前と比べ物にならないほど息が合っていた。
あとは私が回るだけ。回って着地を決めればいい、それだけ。
………それだけのはずだったのに。
板が崩れるタイミングは完璧だった。
綺麗に板は横へスライドしながら崩れて、それに合わせた私のジャンプのタイミングもバッチリだった。
………でも、回れなかった。
結局くるりと一回転せず、そのまま普通に着地をしてしまった。
「す、すいません………っ」
岩本「どうした？今タイミング完璧だったけど？」
「………えっ、と、」
滝沢「もう一回行こう………A、いける？」
「は、い………！」
もう一回やればきっと。
そう思って何度も繰り返したのに、何度やったって結果は同じ。
ただ弧を描いて、床に足がつくだけ。
このままやっても埒が明かない、と、戸板倒しの練習は一旦お預けとなった。
リハ室ではふっかさんと阿部ちゃんが『Maybe』の練習に励む中、私は岩本くんに連れられて別室へ。
後から遅れて来た目黒は、マットをズルズルと引きずっていた。
「えっと………ひ、照くん」
岩本「………バク転してみて。」
「えっ………え、え、今………ですか」
岩本「そう、今ここで。」
「でっ、でも、戸板の上じゃないし………っ」
岩本「いいから。」
目黒が持っていたマットをその場に広げると、岩本くんは私に『バク転をしろ』と言うのだ。
何でそんなことを言うのだろう、って思いつつも、どこか頭の片隅では分かっていたのかもしれない。
目黒がボソッと言った『まさか』って言葉。
………やめてよ、まさかなんて、ね。
すーっと呼吸を整えて、腕を水平に振り上げ、その反動とともに体を反らして。
その体はくるっと一回転………
「………な、んで」
岩本「………やっぱりね」
「なんで………わ、私、っ」
「………なんで、跳べない、の………？」
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ルーーな(プロフ) - 初コメ失礼します！ こんなにも心に残った紅一点ものは初めてで、大好きですっ！ まりも様の書き方も凄く好きです〜っ！作者様のペースで全然大丈夫なので、更新頑張って下さい…！ (2021年12月5日 12時) (
レス) @page8 id: 4202d9cfde (このIDを非表示/違反報告)
まりも(プロフ) - ゆりさん» ただいま戻りました。お待たせしてしまった分、より良いものを書いていけたらなと思います！ (2021年8月29日 22時) (レス) id: a0fbd747c8 (このIDを非表示/違反報告)
まりも(プロフ) - megさん» 温かいお言葉ありがとうございます。無理はせず、精一杯楽しみながら、ご期待に添えるよう頑張ります！ (2021年8月29日 22時) (レス) id: a0fbd747c8 (このIDを非表示/違反報告)
まりも(プロフ) - みさくさん» ただいまです！そしてみさくさんも、更新停止していたこの作品に戻ってきてくれて、ありがとうございます！ (2021年8月29日 22時) (レス) id: a0fbd747c8 (このIDを非表示/違反報告)
まりも(プロフ) - おこりさん» 温かいお言葉ありがとうございます。これからも自分の出来る範囲で更新頑張ります！ (2021年8月29日 22時) (レス) id: a0fbd747c8 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：まりも
| 作成日時：2021年4月2日 19時
