復讐の先に (ページ1)

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K side

見慣れた風景。
お気に入りのサッカーボールを抱えて公園に向かう。
いつものように一人で遊ぶ。

ボールは友達なんてよくいうけれど、俺にとってはまさにその言葉通りだった。

俺の家があれだから、同級生からは距離を取られている。

みんな親から言われているのではないだろうか。北山さん家に下手なことをして目をつけられないように、とかなんとか。あくまで俺の想像でしかないけど。

一人でいることにももう慣れた。

？「君、北山さん家の宏光くん？」

ふと背後から男の声がした。

K「そうだけどなに、……っ？！」

振り返ろうとすると目の前が真っ暗になる。

おそらく頭に被せられたであろう布の袋からは少しだけ薬品らしき匂いがした。

急なことに驚いて、袋を取ろうとするが背後の男に腕をとられ、身動きできない。

？「ごめんね。ちょっとだけ大人しくしてて」

K「おまえっ…誰だよ…何なんだ…よ…」

必死に声をあげようとするが、だんだんと瞼が重くなる。おそらくこの袋になにか仕込まれていたのだろう。

だんだんと何も考えられなくなり、ついには意識を手放した。