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……とは言ったものの。
進む会議の中で、目の前にいる藤ヶ谷にどう接していいかわからない。
F「昨日会社にこの提案を持ち帰ったところ、これで行こうとの指示が出たのでこのまま進んでいいかと。…北山?」
K「へ!?」
2「ミツ先輩〜聞いてました〜?」
K「き、聞いてたよ。このままだね。オッケー」
S「ちょっと長引いてますし、休憩しましょうか」
K「え、俺は全然平気、」
2「寝不足って前も言ってたじゃないですか。少し休憩しましょ」
K「あ、あぁ…さんきゅ」
単に俺が一人で気まずくなってるだけなのに後輩にまで気を遣わせてしまって申し訳ない。
K「ちょっと、コーヒー淹れてくるわ」
F「じゃあ俺も手伝う」
K「えっ…いや、いいよ」
一人で心を落ち着かせたいのに、落ち着かない要因のやつがきてどうするんだよ。
F「前も一人で運ぼうとして大変だったでしょ」
K「お、お盆持ってくから、」
2「いや〜先輩申し訳ないです!お願いします!」
F「絶対楽できてラッキーとか思ってるだろ」
S「じゃあこっちは資料整理しときますね」
F「頼んだ。行こう、北山」
K「あ…う、ん」
勝手にどんどん話が進み、藤ヶ谷と二人で会議室を出る。
並んで廊下を歩く。
藤ヶ谷は他愛もない話をしてくれているけれど、全然頭に入ってこない。
肩が触れあいそうで意識がそっちばかりにいってしまう。
俺は今うまく話せているだろうか。いつも通りにできているだろうか。
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さなえ(プロフ) - 幼馴染で初めては全部お互い♡それだけで幸せでした。俺でイイじゃん。がたまらんかったです♡甘いお話ご馳走さまでした! (7月5日 17時) (レス) @page18 id: 10b5e7b25c (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:あかつき。 | 作成日時:2022年10月28日 20時