妹を紹介します#4 (ページ1)

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車が走り始めて数分。
先輩がボソボソと何かを話し始めた。

でも本当にボソボソすぎて、
全く聞き取れない。

『先輩？さっきから何話しているんですか？』

先輩「ん？えっ！？声出てた？」

『ハッキリとではないですけど…』

先輩「マジか…いやさ、なんて挨拶しようかなってずっと考えてて、変なこと言わないように脳内シュミレーションしてた。」

『はぁ…でもそんな畏まった感じ要らないですよね？私の元教育担当で、先輩ですって言えばいいだけだから。』

先輩「ダメだよ！未来の義兄になるかもしれない人なんだから。」

それ何度か聞きましたけど、
私たち別にお付き合いしてないですよね？

って喉まで出かかったけど、
何故だか言ってはいけない気がしたので、
聞こえないふりで誤魔化した。

車を近くに停め、マンションに入る。

今日はギョンちゃんだけでなく、
メンバーみんなとも会うことになっているから、我が家のあるフロアを通り過ぎ、宿舎のあるフロアでエレベーターを降りた。

先輩「あぁ！5秒！5秒待って！」

そう言うや否や、
隣で胸に手を置き深呼吸を始めたジュンソ先輩…

ギョンちゃんが昔言ってた。

面倒な奴は、
適当に相手するか、
必要なさそうなら無視すればいいって。

と言うことで、
深呼吸をしている先輩を横目に、
扉のロックを解除し中に入る私。
それに気づき慌てて後ろについて来た先輩。

『ギョンちゃん～帰ったよ～』

靴を脱ぎ、
先輩にお客様用のスリッパを差し出す。

「おかえりA。お仕事お疲れ様。」

『ギョンちゃんただいま。ギョンちゃんもお疲れ様でした。早速だけど、こちらがジュンソ先輩。先輩。兄のギョンスです。』

先輩「初めまして。ジュンソと申します。Aさんとは入社当時から仲良くさせてもらっています。」

「初めまして。ギョンスです。いつも妹がお世話になっております。立ち話はこれくらいで、みんなも待っているのでリビングまでご案内します。」

ギョンちゃんが、
普通に会社員だったら、
きっと上司に可愛がられる社員になっているだろう。

そんな風に思わせる姿だった。

さすがギョンちゃん。
かっこいいですね。