4car. ページ5
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翌日、私は毛利探偵事務所を訪れた。
ポアロという喫茶店の上がそうらしい。上へと延びた階段を眺めて、立ち止まった。
やはり、探偵事務所という場所に緊張しない訳がなくて。
中々歩き出せずにいると、足下から声がかかる。
「お姉さん、毛利探偵事務所に用があるの？」
目線を下げて、見てみれば。
声の主は、茶色いランドセルを背負ったメガネの男の子。でも、どこか大人びているような。
「えっと。うん、そうなの」
でも、ちょっと入るの緊張しちゃって…と苦笑を漏らせば、男の子はそれならと口を開いた。
「じゃあ僕と行こうよ！僕、おじさんの所にお世話になってるんだ！」
「へぇ！そうなんだ、じゃあ案内よろしくね？」
私の言葉に、彼は可愛らしく返事をする。
そんな姿を見れば、年相応だなと思った。
さっきの異様な雰囲気は気の所為だったのかもしれない。
階段を駆け上がっていく背中を追いかける。
着いた先で少しだけ背伸びをして、ドアノブを押すと、「おじさーん！お客さんだよ！」と叫んだ。
中から、毛利小五郎と思われる声で「んあ？んだよこんな時に…ヨーコちゃんの番組見てたってのによォ」とボヤきが聞こえる。
頭をわしわしと掻きながら出てきたその人に、ぺこりと頭を下げた。
「お忙しい所すみません…ご相談がありまして」
顔を上げた先に見えた顔は、次第に目を丸くして。
「ちょ、ちょっとお待ちください」と慌ただしく事務所の奥へ戻っていった。
ボコンバコンと、只事ではない音が聞こえてくるが大丈夫なのだろうか。
隣にいる男の子が、苦笑いをしながら謝ってくる。
「お姉さん気にしないで……おじさんは、綺麗なお姉さんを見るといつもこうなんだ」
「ふふ、そーなの？光栄ね」
クスクスと笑うと、彼もまた破顔した。
間もなくして、毛利さんが出てくる。
だが、先程とは違って髪の毛は綺麗にセットされ、伸びていた
極めつけに、口にくわえられた赤い薔薇だ。
それを見て、昨夜のキザな怪盗を思い出してしまう。
意識をそちらに取られていると、毛利さんが私を招き入れてくれる。
男の子は呆れ顔で悪態をボソリとついていた。
促されてソファへと腰を掛ければ、毛利さんが直々にお茶を出してくれる。
男の子は、私の隣にちょこんと座った。
そんな彼を横目に、
「改めまして、茅ヶ崎Aと申します」
と挨拶すれば、目を見開いた。
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天桜＊(プロフ) - Tiinaさん» コメントありがとうございます！嬉しいです！！投票1回までなのが切ない……！！頑張ります！ (2019年6月11日 20時) (
レス) id: 4b54fd1f63 (このIDを非表示/違反報告)
Tiina(プロフ) - どうしよう、投票しようとしたら既にしてあった。私こういうのもだいっすき！頑張ってください！楽しみにしてますね！ (2019年6月11日 20時) (レス) id: f759a37db1 (このIDを非表示/違反報告)
天桜＊(プロフ) - 紅葉さん» コメントありがとうございます！中々更新が出来ないのですが、期待に応えられるように頑張ります！！ (2019年6月10日 18時) (レス) id: 4b54fd1f63 (このIDを非表示/違反報告)
紅葉 - おもしろいです！これからも頑張ってくださいね！ (2019年6月10日 16時) (レス) id: 0606bdde72 (このIDを非表示/違反報告)
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