21car. ページ22
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呆然と立ち尽くしていると、すぐに次の曲が流れ出す。私はハッとして我に返ると、慌てて周りを見渡した。
とにかく今の私が一人で居ることは避けた方が良さそうだ。キッドがどんな意味合いで私に言ったのかは分からない。だけど、彼は今まで私に危害が及ぶような真似はしなかった。それだけで信じてしまうのもどうかと思うが、私の直感がそう訴えたのだ。
……きっと、何かを知っている。
姿をすっかり消してしまった彼の行った方向を見つめながら、強く拳を握った。
すると、不意に背後から肩を叩かれる。忠告された直後という事もあり、肩を跳ね上げてしまった。
「あれ、Aさん！もう曲始まってますけどどうしたんスか？」
「……っ、あ、毛利、さん」
酷く脅えた目を向けた私を、毛利さんは不思議そうに覗き込む。どうやら毛利さん一人のようで、蘭ちゃんやコナンくんは居ないようだ。
ちょうど良かった、毛利さんと一緒に居ることにしよう。さすがに名探偵の前で何かをする猛者は居ないだろうし。
一息吐くと、にっこり笑みを浮かべて一礼した。
「いえ、毛利さんを探していたんです。良かったら私と一曲踊っていただけません？」
「ええっ！そんな、私なんかがいいんですかねぇ〜〜」
満更でもなさそうに後ろ頭を掻きながら手を差し出してくれる。私はクスリと笑うと、差し出された手に自分の手を重ねようとした。
＿＿＿＿＿その時、
「うわっ！？なんだ！？」
「キャーーー！」
ガラスが割れるような音がして、一瞬にして会場が暗闇に包まれた。
辺りは騒然としていて、あちこちから悲鳴が聞こえる。何が起こっているのかわからない、完全にパニック状態だ。
とりあえずどうにかしなければ、と考えていればどこからがライトが向けられた。
「Aさん！！！大丈夫！？」
「コナンくんに蘭ちゃん！！無事だったのね！」
その光の奥から出てきたのはコナンくんと蘭ちゃん。どうやらコナンくんの腕時計に付いているライトで照らして来たようだ。
「蘭！大丈夫か！」
「お父さん！」
すぐ後ろでは蘭ちゃんと毛利さんが安否を確認し合っていた。良かった。
安堵のため息を付いていたら、コナンくんに手を引かれる。あっ、と声を出す前に走り出していた。
「Aさん！まずは電気をつけなきゃ！」
「！…そうね、ライト頼んだよ」
「任せて！」
背後から毛利さんに呼ばれるが、この場を頼みますと言い残して、コナンくんと走った。
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天桜＊(プロフ) - Tiinaさん» コメントありがとうございます！嬉しいです！！投票1回までなのが切ない……！！頑張ります！ (2019年6月11日 20時) (
レス) id: 4b54fd1f63 (このIDを非表示/違反報告)
Tiina(プロフ) - どうしよう、投票しようとしたら既にしてあった。私こういうのもだいっすき！頑張ってください！楽しみにしてますね！ (2019年6月11日 20時) (レス) id: f759a37db1 (このIDを非表示/違反報告)
天桜＊(プロフ) - 紅葉さん» コメントありがとうございます！中々更新が出来ないのですが、期待に応えられるように頑張ります！！ (2019年6月10日 18時) (レス) id: 4b54fd1f63 (このIDを非表示/違反報告)
紅葉 - おもしろいです！これからも頑張ってくださいね！ (2019年6月10日 16時) (レス) id: 0606bdde72 (このIDを非表示/違反報告)
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