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「今すぐ行くから、待ってて！」
「あっ、ちょ……！」
一方的に通話を切られて、携帯を握った腕を力なく落とした。きっと今頃、彼は安室さんに伝えて車を出してもらっているだろう。
(…あぁ、迷惑かけちゃうなあ。)
そんな思いでいっぱいだった。
事件の犯人にされかかっているなんて、彼らは予想だにしていないだろうな。
目暮警部は、私の電話が終わったのを確認すると声をかけてきた。
「連絡は着いたのかね？」
「…はい、今から向かうそうです」
そうか、わかったと返事をすると再び戻って行った。
どうやら更に詳しく事情聴取や身体検査をしているらしい。私は電話のために後回しにされたのだろう。
その十数分後に、私も呼ばれて調査を執り行われた。
身体検査では、特に引っかかることは無かった。
その次に、事情聴取だ。
そこでも私は、知っていることだけを話す。
例え疑われても、彼らが真実を導き出してくれる自信があったから。
はやく、早く来て！
そんな必死な願いも届かず、無情にも警部が告げた。
「……Aさんを重要参考人として連れて行こう」
あまりにも情報が少ない、そんな中で一番に怪しく犯行が可能とされる人物は私だった。
……そう言いたいらしい。
そんな曖昧な状況で犯人だと断定することは出来ないから、重要参考人と呼ばれているのだ。
私にはこれ以上、話せることなど何も無いのに。
数名の警官が私に近づいてくる。
抵抗など、する気もなかった。
もはや、諦めに近い感情を抱いていた。
その時だった。
「目暮警部、Aさんを連れていくにはまだ早いんじゃない？」
「こっ、コナンくん……！？」
子供ながらに大人びた声色が耳に入る。
声がした方に目を向ければ、私が助けを求めた名探偵がそこに居た。
その安心感に、身体から力が抜ける。
「おっと、Aさん。大丈夫ですか？」
「あ、安室さんっ……」
腰に安室さんの手が回った。
傾いた体を支えてくれるその人の温かさに、涙が出そうになる。
大変でしたね、と頭を撫でられた。
「…でも、もう大丈夫ですよ」
頭上から聞こえたその声に、力強い何かを感じて。その顔を見上げれば、綺麗なアイスブルーの瞳が真っ直ぐ前を向いていた。
今にも零れそうな涙をぐっと我慢して、その言葉に頷く。
そんな私を見て、安室さんはふわりと優しく微笑んだ。
彼らの到着によって、事態は形勢逆転したと言っても過言ではない。
私は頼れる2人の背中を見つめた。
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天桜＊(プロフ) - キリさん» はじめまして！コメントありがとうございます！！そうなんですか！嬉しいです〜！これから続編なのでそちらもよろしくお願いします！ (2019年7月13日 18時) (
レス) id: 4b54fd1f63 (このIDを非表示/違反報告)
キリ(プロフ) - はじめまして！とても面白くて一気に読んでしまいました！これからも応援しています！ (2019年7月13日 17時) (レス) id: c2c9e9fdb1 (このIDを非表示/違反報告)
天桜＊(プロフ) - 結さん» コメントありがとうございます！そういう事です〜！！ (2019年7月8日 20時) (レス) id: 4b54fd1f63 (このIDを非表示/違反報告)
結(プロフ) - 質問なんですけど、これ目暮警部もトリップしてるってことですか？ (2019年7月8日 12時) (レス) id: f755b3d80f (このIDを非表示/違反報告)
天桜＊(プロフ) - ピースサインさん» コメントありがとうございます！私もそれを狙っていたので喜んでいただけて良かったです〜！！頑張ります！！ (2019年6月7日 22時) (レス) id: 4b54fd1f63 (このIDを非表示/違反報告)
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