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パトカーの音が聞こえて、到着したのを確認する。
私は、この数十秒後に、駆け込んでくる人達の中に見知った人を見つけて驚愕することになるのだった。
「事件現場はここかね！？」
「……めっ、めぐっ！？んぐぐ…」
扉を開けて入ってきたその人は、私も家にいる彼らも良く知っている目暮警部だった。
驚きのあまり、名前を叫んでしまいそうになって慌てて口を塞いだ。
名乗ってもいないのに名前を知られているのだ、しかも彼はこちらの人間ではない。テレビで見た、などという言い訳すらも通用しないという訳だ。
珍しいものでも見たかのように目を見開いて、固まって動けない私に詰め寄った。
「いかにも、目暮だが。
君、どうして私の名前を？」
疑いの目を向けられ、たじろいでしまう。
その視線から逃げるように、後ずさって両手を顔の前で振った。
「えぇ〜いやぁ……」
どうしてもこうしてもない、作品の中に貴方を見ていたからだ。
なんて言えるはずもなくて。
それでも尚諦めない目暮警部に、私は為す術もなく強行突破を
「そ、そんな事よりも事件ですよ！！」
「あ、ああ……そうだったな」
そう返事はしつつも気になっているようだが、気付かないふりをする。
今はそんな場合ではない、一刻も早くりおくんに毒を盛った犯人を見つけ出さなければならないのだから。
目暮警部はおほん、と喉を整えると、改めて私たちに向き合った。
私たち、というのは園長先生、早田先生、佐伯先生の4人である。
「では…被害者はこの幼稚園に通う
「えぇ、間違いありません」
神妙な面持ちで、園長先生が答えた。
目暮警部は頷くと、一番右に立っている私の目の前にやって来る。
「被害者からは毒物反応が検出されている。しかも彼はまだ6歳だ。自分で毒を口にする事は到底有り得ない…」
つまりだ、と言葉を止めて私たち一人ひとりを見た。
ゴクリ、とその緊張感から唾を飲み込む。普段は気にもしないのに、今だけは五月蝿いほど体内に反響した。
目暮警部は、そんな私を気に止めることも無く、声を大にして決定的な言葉を放った。
「彼を殺そうとした犯人は、この4人の中にいる！」
自分や、他の3人の肩が揺れるのが分かった。
あぁ、事件に遭遇するだけでなく容疑者の一員になってしまうなんて。
数日前までの私は予想だにしていなかった。
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天桜＊(プロフ) - キリさん» はじめまして！コメントありがとうございます！！そうなんですか！嬉しいです〜！これから続編なのでそちらもよろしくお願いします！ (2019年7月13日 18時) (
レス) id: 4b54fd1f63 (このIDを非表示/違反報告)
キリ(プロフ) - はじめまして！とても面白くて一気に読んでしまいました！これからも応援しています！ (2019年7月13日 17時) (レス) id: c2c9e9fdb1 (このIDを非表示/違反報告)
天桜＊(プロフ) - 結さん» コメントありがとうございます！そういう事です〜！！ (2019年7月8日 20時) (レス) id: 4b54fd1f63 (このIDを非表示/違反報告)
結(プロフ) - 質問なんですけど、これ目暮警部もトリップしてるってことですか？ (2019年7月8日 12時) (レス) id: f755b3d80f (このIDを非表示/違反報告)
天桜＊(プロフ) - ピースサインさん» コメントありがとうございます！私もそれを狙っていたので喜んでいただけて良かったです〜！！頑張ります！！ (2019年6月7日 22時) (レス) id: 4b54fd1f63 (このIDを非表示/違反報告)
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