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「A先生みぃーつけた！」
「あちゃー！見つかっちゃったか！」
子供たちと遊ぶのは、想像以上に楽しかった。
あっという間に時間が経って、今はおやつの時間を迎えようとしている。
かくれんぼだけに飽き足らず、鬼ごっこや縄跳びもした。いくら高校生とは言えど、元気の有り余る幼稚園児達について行くのは体力的に厳しいものがあった。
しかも私は普段、オタクを極めている引きこもりだと言うのに……！
肩を落として自分の体力のなさを痛感していると、中から声がかかった。
「さあ、おやつの時間だよー。手を洗って入っておいで」
その言葉に、子供たちが一斉に動きだす。
こちらとしては怪我をしないかハラハラするが、皆からすれば日常なのだろう。
子供たちを歩いて追いかけていると、佐伯先生に声をかけられた。
「A先生お疲れ様、子供たちは元気いっぱいだから疲れたでしょ？」
「佐伯先生、お疲れ様です！改めて体力のなさを実感しましたよ……」
私の言葉に、先生はクスクスと笑った。
こんな平和な生活が久しぶりすぎて、彼らがトリップしてきた事が嘘のように思えてくる。
信じ難いことだが、帰ればコナンくん達が待っている。そんな妄想と現実が混ざったような日々。
可笑しなことに、以前よりも毎日が充実している。
彼らとしては早く戻りたいのだろうが、密かにこの日々が毎日続けばいいのになんて考えてしまう自分がいた。
「A先生……？大丈夫？」
周りからはボーッとしているように見えたのか、心配して子供が声をかけてくれた。
慌ててごめんね、と謝ると背中を撫でてくれる。
その小さな手に、なんだか胸が温かくなるのを感じた。やっぱり、子供って不思議で面白い。
「ありがとう……！早くおやつ食べようか！」
「…うん！！」
今日のおやつは、ドーナツとフルーツポンチらしい。久々に食べるそれは美味しくて。
子供たちに囲まれて過ごす時間に幸せを感じた。
気乗りしなかった昨日の自分とは思えないほど、この実習を楽しんでいた。
3日じゃ少ないと思ってしまうなんて。
数十分後、お昼寝の準備を始めた。
子供たちは遊び疲れたのか、既にうとうとしていて。
そっと肩を叩いて起こしてあげると、重たい瞼を持ち上げて目を擦った。
「ほら、早く準備して寝よう？」
「……んん」
覚束無い足取りで、布団を取りに行く。
力なく倒れ込んだその子に、布団を掛けてあげた。
こんな平穏な時間が続くのだと思っていたのに。
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天桜＊(プロフ) - キリさん» はじめまして！コメントありがとうございます！！そうなんですか！嬉しいです〜！これから続編なのでそちらもよろしくお願いします！ (2019年7月13日 18時) (
レス) id: 4b54fd1f63 (このIDを非表示/違反報告)
キリ(プロフ) - はじめまして！とても面白くて一気に読んでしまいました！これからも応援しています！ (2019年7月13日 17時) (レス) id: c2c9e9fdb1 (このIDを非表示/違反報告)
天桜＊(プロフ) - 結さん» コメントありがとうございます！そういう事です〜！！ (2019年7月8日 20時) (レス) id: 4b54fd1f63 (このIDを非表示/違反報告)
結(プロフ) - 質問なんですけど、これ目暮警部もトリップしてるってことですか？ (2019年7月8日 12時) (レス) id: f755b3d80f (このIDを非表示/違反報告)
天桜＊(プロフ) - ピースサインさん» コメントありがとうございます！私もそれを狙っていたので喜んでいただけて良かったです〜！！頑張ります！！ (2019年6月7日 22時) (レス) id: 4b54fd1f63 (このIDを非表示/違反報告)
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