運命束縛〜逃げられない神隠し〜

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廉が布を触る音が聞こえる。









ドキドキと激しくなる鼓動………。

変に空回りする………。









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落ち着いて…………


と、深呼吸をしようとした瞬間









廉「うわぁ”っ…………！！！！！」









廉のものすごい悲鳴が聞こえて

後ろを振り返った。









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すぐに視界に入ってきたのは………



腰を抜かしたように地面に座り込む廉………。









そして…………そんな彼の視線の先にはあったのは……








『………ひっ！！！』









見るも恐ろしい…………

真っ白で…………

真っ赤な死体だった。









黒い布から見える真っ白い顔……

凹んだ悲惨な頭…………









毒々しく流れ出る黒澄んだ血液………









『ハアッ……………ハア………』







息を吸おうとするけど、上手く吸えなくて


過呼吸になりそう…………。









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その死体は………………

ニッコリ微笑みながらこちらを見ている。









廉「A！！もう見たらあかん！！」









ギュッと強く廉の細い腕に抱き締められる。









でも…………



それでも、その死体はなかなか私を離してくれない。









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『松村先輩………………


どうして………っ…こんなことに……………』









溢れ出る涙で、


真っ白な顔の松村先輩が

どんどんぼやけていく……。









『………………廉っ…』









必死に私の背中をさする廉が

いつもより、ほんの少しだけ

かっこよく見えてしまう。









そんなこと、思ってる場合じゃないのに。









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那須「先輩!?どうしたっ…………」









次々に聞こえてくる足音と

息を殺すように泣いている泣き声が









次々と交差していく廊下………。









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もう、合宿どころじゃないよ……。




あれもこれも…………全部



神様のせいなんですか？









祈らなかった……………


罰なんですか…………？





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