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56. ページ6
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季節は、私の気づかないうちに変わっていき、
いつしか冬になっていた
窓の外には一面の雪景色
こんなに雪が積もったのはいつぶりだろう
窓ガラスに手を添えて、外の様子を眺める
雪景色とその奥に見える海
舞い落ちてくる白い雪は、降っては消えて、降っては消えてを繰り返す
重力に抗う術もなく...
私はそれが綺麗だと思う
滅びゆくものこそ、美しい
消えていくものだからこそ、美しい
.
紗夏に打ち明けた日以来、私はまた家に引きこもっていた
彼の逮捕から一ヶ月
逮捕直後はテレビで大騒ぎだったのに、一ヶ月もすれば話題は変わるもので…
私の家にもマスコミがたくさん来ていたけれど、今はすっかりいなくなった
でも、またきっと世間は思い出したように騒ぎ出すはず
もうすぐ始まる…
私にとっては彼に会えるチャンスなんだ
……彼の第一審の日が、
近づいていた
.
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作者名：m
| 作成日時：2017年6月4日 16時
