-S- loving you. (ページ42)

今日:40 hit、昨日:10 hit、合計:702,124 hit

42. ページ42

(次のお話まで、ちょっとピンクな表現含みます…)

＊＊＊

「…親父と愛子は、愛人関係だった。
俺の本当の母親は前妻で…浮気がバレて離婚して…親権は親父になって、
俺が2歳の時に親父と、愛子の子になった…」

そこまで話して、彼は黙った

ぎゅっと、握っている彼の手を握りなおす

彼は1度瞼を閉じて、そしてまた開く

「…本当の母親は親父の浮気を知って、それで、死んだ。飛び降りで…でも

…それを事故で処理されたんだ

あいつらが殺したようなもんだろ…

のうのうと生きてきやがって…」

『…紫耀、
もう…もういいよ…』

「……」

返事の変わりに、彼を抱きしめた

だって、彼が、泣いていたから

「…A…」

『話してくれて…ありがとう…』

こんなに重い過去を、彼は1人で抱えてきた

『…紫耀、私に半分分けて…

…苦しかったことも悲しかったことも、

1人で抱えこまないで…』

そう言って彼の唇に、そっと口付けた

瞬間、彼も強く唇を押し付けてくる

本能が彼を求めている
どうしようもないくらい、

彼が愛しい

だんだんと彼の熱い手が私の身体をまさぐって、

少し乱暴に、
後ろのベッドに押し倒される

「……っ…A、抱かせて…」

『…っ…

うん………っ…抱いて…』

ストッパーが外れたように、
お互いを求めあう

部屋は冷えきっているはずなのに、
私達がいる空間は熱を帯びている

ーーーーーー
ーーーーー
ーーー
ー

「…は……ぁ…」

『……っ…ん…ぁ… …』

ギシギシとベッドのスプリングが鳴る
合わせた唇と、交わる舌が熱い

頭がぼうっとして、
向かい合っている彼が一瞬、ぼやける

全身を貫く快感に混ざって、
色々な感情がこみ上げてくる

心の中で何度も彼の名前を呼びながら、
無我夢中で上半身を起こして、

体を揺らす彼に
腕を伸ばして抱きついた

.