～私の知らない過去～【FFI編】第９幕 (ページ22)

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―朝―

A「はい……それで、みんなでそっちに行くんで。」

鬼瓦『響木ならまだ寝ている。
　来ても面会できるか分からんぞ？』

A「大丈夫です。あ、私はみんなより早く行きます。」

鬼瓦『そうか。あとどれくらいで着きそうだ？』

A「もう来てますけど^ ^」

鬼瓦「うおぉっ!!!!!?」

私はパチンと携帯を閉じ、鬼瓦さんの前に立った。

鬼瓦「と……年寄りを驚かせるなよ……」

A「鬼瓦さんが勝手に驚いたんじゃないですか!!!」

今私は病院の入り口に居る。

響木監督も心配だけど、鬼瓦さんの怪我も心配だったから。

A「鬼瓦さんは、怪我大丈夫なんですか？」

鬼瓦「お、おぉ。このくらい何ともない。」

鬼瓦さんは左腕に怪我を負っていた。

動かすのも辛そうなのに……。

A「私、コーヒーかなんか買ってきます！」

そう言い残して、私は売店の中に入っていった。

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「ご無理は禁物ですよ、鬼瓦刑事。」

鬼瓦「お、お嬢さんか。」

「不死身の鬼瓦か……」

鬼瓦「っ!!!!!!」

「その名は変わってないな、源五郎。」

鬼瓦「アンタは…………まさか…………!!!!!」

・

・

A「お待たせ鬼瓦さん!!!」

私は熱々のコーヒーを持って、鬼瓦さんの所へ戻る。

A「っ!!!! 夏未ちゃん!!!! それに、赤キャップのオジサン!!!!」

夏未「昨日ぶりね、Aさん。」

夏未ちゃんは涼しい顔でそう言う。

昨日の事もあって、挙動不審になる。

夏未「ご安心して。今日は何もしないわ。」

夏未ちゃんは昨日とは一転し、柔らかく微笑む。

オジサン「おぉ！お前さんか！」

赤キャップのオジサンはニカッと笑う。

何だかその雰囲気が

・

円堂に似ていると思うの、私だけ？

A「鬼瓦さんは、このオジサンと知り合いなんですか？」

鬼瓦「知り合いというか、コイツは((夏未「鬼瓦刑事。」

夏未「ﾎﾞｿｯ))まだ、黙っててください……」

鬼瓦「っ…………分かった……」

A「？」

私が持っていたコーヒーは、少しだけ冷めていた。