～私の知らない過去～【FFI編】第６幕 (ページ48)

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―翌日―

ルシェ「やった！プレゼント!!?」

A「うん！Ｋのオジサンからだよ！」

海岸でルシェに、箱に包まれたプレゼントを渡す。

ルシェ「オルゴール!!! 綺麗ー///」

ルシェはハシャぎながら、オルゴールを開ける。

A「ルカ。ルシェに“あの事”は…？」

ルカ「伝えてないよ…」

A「そっか…」

この男の子はルカ。

どこかで見た事がある顔だと思ったら、日本の空港やコンドルスタジアムで、度々私に道案内を聞いてきたあの男の子だった。

ルシェ「今度いつ、オジサンに会えるのかなぁ？」

A「っ……!!」

ルシェの言葉に、私にヒデさん……その場に居た円堂や鬼道も心が傷んだ。

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テレビ『本日、イタリア代表オルフェウスの監督であるミスターＫ氏が、

　事故のため、亡くなりました。』

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A「あのオルゴール、ルシェの手術が成功した時にって…
　影山が用意してたんだ……」

円堂「そうなのか……」

ルシェ「オジサンにお礼の手紙書かなくちゃ！
　それに、サッカーの事もいっぱい教えてもらうんだ!!!」

A「ルシェ………」

罪悪感を感じる。

黙ってていいはずないけど……言えるはずもない……。

A「……何で……こんな事に……!!」

私の目には、悔し涙が溜まっていく…。

ナカタ「A……」

ルシェ「Aお姉ちゃん、何で泣いてるの？」

A「えっ…!!?
　い、いやぁ～オルゴールの音色が綺麗すぎて、つい涙がっ……//」

必死にごまかす言葉を捜す。

ルシェ「うん！ほんとに綺麗だよね!!

　ねぇねぇ、オジサンはどこに居るの？
　私、早くオジサンに会って話しがしたい！」

無邪気な笑顔を見せるルシェ。

私はそんなルシェを、力一杯抱き締めた。

ルシェ「えっ……Aお姉ちゃん……？」

A「きっとまた………Ｋのオジサンに会えるよ………!!
　きっと……会えるから………!!!」

少し震えた声で、自分の気持ちを隠すようにそう言った…。

そして、これからは私達がルシェを守るという意味も込めて……。

影山……

アンタが憎み、そして愛し続けたサッカーは……

今も“心(ここ)”に残っているよ……。