〜５２〜 ページ8
A「リュウジ。」
ハーフタイム中、私は地面に座り込んで休むリュウジに声をかけた。
A「さっきのプレーは、ちょっと自分勝手だぞ。
いったいどうしたんだよ？」
リュウジの目線までしゃがんで、そう問いかける。
しかし、リュウジは俯いたまま返事をしない。
A「言ってみなって。
私もみんなも、どんな思いでも受け止めるからさ！」
私はリュウジに向かってニカッと笑う。
リュウジは少し口を開けるのを躊躇ったものの、申し訳なさそうに言葉を発した。
リュウジ「……ごめん……チームワークを乱して……」
リュウジがぽつぽつと話し出すと、他のみんなの視線も集まってきた。
リュウジ「さっき、オレの油断で相手にチャンスを与えちゃっただろ？
結果的にそれは治とAちゃんが防いでくれたけど……
だけどそれから１点決められて、気持ち的に焦ってきて……」
A「うん。」
リュウジ「だから点を返して、流れを戻したくて、１人で突っ走って……
それでまたチームに迷惑かけてた……
本当に、ごめんね……」
だんだん声が小さくなってはいたけど、リュウジはそうとう反省したらしい。
A「大丈夫だって！ 失敗は誰にでもある！」
そんなリュウジの肩を、私は力強く叩いた。
リュウジ「Aちゃん……」
A「これがチームとして初めての試合だから、上手くいかなくて当然だ。
それに私も、治がシュートを防いだのに喜んで点決められちまったし。
だけど……」
リュウジの瞳を真っ直ぐ見つめながら、私は言葉を続ける。
A「だからって１人で慌てることない。
サッカーは１１人でやるものなんだから、こういう時こそ頼ればいいんだよ。
だって、このフィールドには１０人も仲間が居るんだぞ？」
私がそう言うと、リュウジは他のチームメイトを見渡した。
リュウジ「仲間……」
A「な？ みんな！」
周りに居たみんなも、私の言葉に頷いてくれた。
その様子を見て、瞳子監督も安心したかのように微笑んだ。
リュウジ「ありがとう……!!」
するとリュウジも、やっと固い表情から解放された。
タツヤ「それじゃあ、後半の作戦を練ろう。
みんなで。」
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青碧(プロフ) - ミカさんお久しぶりです、青碧でございます!久々に覗いたらいつの間にかアレスを書かれていてびっくりしました!お早い!!お話の展開が良くて楽しく読ませていただきました+*多忙かとは思いますが変わらず応援しております!! (2022年4月26日 13時) (
レス) id: cf763a1038 (このIDを非表示/違反報告)
媛乃ミカ(プロフ) - きざみんさん» コメントありがとうございます!! ちまちま更新ですが、ちょっとずつ書いていこうと思います！ 頑張りますので、読んでいただけると嬉しいです！(* ´ ▽ ` *) (2022年3月16日 19時) (レス) @page32 id: 7ddf859fc8 (このIDを非表示/違反報告)
きざみん - 続きが気になります！更新頑張って下さい！ (2022年1月23日 10時) (レス) @page31 id: 9835f2cbf2 (このIDを非表示/違反報告)
媛乃ミカ(プロフ) - ラキさん» コメントありがとうございます!! 更新が遅くて申し訳ありません…m(_ _)m ちびちび更新ですが、これからも読んでくださると幸いです！(*＾▽＾*) (2021年6月2日 4時) (レス) id: 7ddf859fc8 (このIDを非表示/違反報告)
ラキ - 続きがすごく気になります！これから頑張ってください！応援してます！ (2021年5月10日 9時) (レス) id: fd6767c807 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：媛乃ミカ | 作成日時：2019年4月14日 1時
