～私の知らない過去～【ＦＦ編】第４幕 (ページ45)

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一之瀬「GO!!」

一之瀬の合図で、３人が一斉に走り出す。

そして３人が交わった時、巨大なペガサスが誕生する。

しかし、点が交わっていない不完全な状態では、ペガサスは消えてしまう。

その消滅したペガサスの爆風を３人はもろに受けてしまうのだ。

円堂「すまん……原因はオレだ。
　オレだけ微妙にポイントがずれてる。」

土門「もう１００回はチャレンジしてるぜ？
　この辺で諦めるって手も……無いか。」←

円堂「もう一度！何か掴めそうな気がする！」

一之瀬「オレも諦めは悪いほうなんだ！」

土門「……そう言うと思ったよ。
　分かりました、オレもとことん付き合います。」

それから何度もチャレンジしては失敗してを繰り返した。

３人もヘロヘロになりながら、何度でもチャレンジする。

春奈「全国大会で使う技でもないのに。
　ここまでしてやる意味って……」

秋「意味なんて関係ないのよ。
　円堂君達は、一緒にこの技を完成させたいだけ。」

春奈「男の子って、訳わからないですよね～」

秋「だから応援したくなるんじゃないかな？」

春奈「そうですね！」

秋・春奈「「頑張れー!!!」」

・

・

―円堂side―

結局この日はトライペガサスは成功しなかった。

でも、明日もあるってことで、今日は解散した。

それと、今日はオレの家にみんなが遊びに来るんだ！

円堂「母ちゃーん！
　今日さ、友達来るから、ご飯たくさん用意しといて！」

家に荷物を置き、サッカーボール片手に鉄塔広場に向かった。

・

円堂「あれ？」

オレが鉄塔広場に着くと、そこには夏未が居た。

寂しげな表情の夏未に、オレは声をかけた。

円堂「理事長、具合悪いのか？」

夏未「日に日に良くなっているわ。」

良いはずなのに、どこか夏未は浮かない顔をしている。

円堂「来いよ！」

オレは夏未の手をとり、鉄塔を登った。

夏未「わぁー……!!//」

鉄塔から見える景色に、夏未は笑顔を浮かべる。

円堂「オレのお気に入りの場所。
　これを見てたら、何か自分がちっぽけに思えてさ。

　悩んでることとか、どうでもよくなるんだ！」

夏未「……」

円堂「１人ぼっちじゃないんだぞ？」

夏未「っ……？」

円堂「お前には、オレ達がついてるだろ？

　みんな、お前の仲間だ！」

オレがニカッと笑うと、夏未も優しく微笑んだ。