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「お兄ちゃん、お出かけしてるよ?」
『あ、そうなんだ。
………ねぇ、一つ聞いてもいい?』
妹ちゃんを使って、申し訳ないけど
気になることがあったから………
『明日、お引っ越しするの?』
家の周りにも、自転車や遊び道具、植物が出てるし
とても明日引っ越す家には見えなかったから聞いてみた。
「ううん。お引っ越しするのはお兄ちゃんだけ。
少しの間、遠いところで暮らすんだってお父さん言ってたー。」
『………わかった。ありがとう教えてくれて。』
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私は激しく動揺しながら自転車を漕ぐ。
優太だけ………引っ越すって…。
それって………本当に……病気が…
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“キキーッ!”
曲がり角で、突然人が出てきて
私は慌てて急ブレーキをかけた。
『ごめんなさいっ!!』
私がぶつかりかけた、その人は
ずっと私の頭の中を占領していた岸優太。
『…………っ……よかった…怪我してない!?』
岸「俺は全然!そっちこそ……大丈夫?」
『………うん。』
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優太は明らかに私がここにいることを
不思議に思っている様子だ。
聞こう、言おう、今、目の前にいる彼に。
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「「あのさ!」」
見事に重なった私達の声。
驚きすぎて、思わず笑ってしまう。
岸「………体調、悪いんじゃなかったの?」
『………もう平気。』
岸「………ちょっと、海行かない?」
『え………?』
予想外の言葉に、私は少し間を空けてから頷いた。
ここから、歩いて数十分で着く海は
誰もいなくて、風が気持ちいい。
海が見渡せる、岸沿いに二人で座る。
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口を開けば、この不思議な時間が
すぐに終わりを告げてしまうような気がして
私からは、どうしても口が開けなかった。
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スマイル(プロフ) - Fukaさん» どういたしまして!次のお話書くときに、ご意見参考にさせてもらいますね(^-^)応援ありがとうございます! (2020年8月16日 20時) (レス) id: fa4e9d81aa (このIDを非表示/違反報告)
Fuka - 花氷の続編ありがとうございました♪これからもおうえんしてます! 次のお話でも一般人との切ない恋が見たいです\`о´/これからも頑張ってください! (2020年8月13日 23時) (レス) id: fcda6fd5c8 (このIDを非表示/違反報告)
スマイル(プロフ) - なあこさん» ありがとうございます!!面白かったと言っていただけて、嬉しいです♪ (2020年8月8日 20時) (レス) id: fa4e9d81aa (このIDを非表示/違反報告)
なあこ(プロフ) - 完結おめでとうございます!面白かったです! (2020年8月8日 17時) (レス) id: 0e3b0babab (このIDを非表示/違反報告)
スマイル(プロフ) - 涼杜兄妹さん» ありがとうございます!!日々の楽しみにしていただけて、すごく嬉しかったです♪コメント、とても励みになりました!ありがとうございました(^-^) (2020年8月8日 17時) (レス) id: fa4e9d81aa (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:スマイル | 作成日時:2020年6月21日 18時