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ガラガラと勢いよくドアを開ける
彼の横には点滴台
そこには点滴とそれを繋ぐピカピカ光る機械に自由を奪われる
シャッターを押すはずの右手
そんな状況に似つかわず
ニヤッと笑えば
り「さすがA」
子供みたいに笑うから
「ツッ…」
抑えきれず
声を上げて泣いてしまった
…
り「ほい、コーヒー」
"普通逆じゃね？"
憎まれ口を叩きながら彼が渡してくれる
「…ありがとう」
それを受け取ると
「…ピント、ずれてた…全部」
やっと声になる
…
り「…さっすが、素人は気づかないレベルよ？」
少し空いた間が痛い
…
り「視神経腫瘍」
ポツリ、呟く
「……
り「半年ちょい前か、わかって。放射線当てて治療したけど芳しくないって。
カメラ、手ぇ震えちまってだめだから」
"社長と兄貴に頼んだんだ、最後にAを撮らせてくれって"
り「せっかくの大舞台にこのザマで。写真一つまともにとれねぇわで」
り「…かっこわりーな、何か」
…
……
再び在来線に乗り病院を後にする
さ「凌には言ってないけど、あと一年もつかだって…まぁ、アイツは分かってんだろうけど」
"また来てやって"
…
その時の私は
意外と冷静で
卒業するまでの半年間
週末は彼の元に通った
上京する日の朝も病室に立ち寄り
"いってきます"
そう伝えて
新幹線に乗ったんだ
彼の気持ちもあの人の気持ちも
真実も
何一つ知らないままにー
…
それから半年後だった
毎日毎日が勉強の日々
一つも苦痛ではなかった
紙面を飾れば彼が喜んでくれる
…あの人にも届くかもしれない
そんな事を思いながら積み重ねる毎日
ふと、いつもの癖で携帯を覗けば
三件の着信履歴
急いでかけ直せば
"その時"は容赦なくやって来る
…
さ「Aちゃん、凌の容態が急変したんだ…
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あや - 完結おめでとうございます。お疲れ様でした。10年の間の日々の事や、れんくん達のお話など、短編でも良いので続編を書いて欲しいと思います。楽しみにしています。 (2019年3月11日 9時) (
レス) id: eabae93259 (このIDを非表示/違反報告)
?HANA?(プロフ) - 完結おめでとうございます！ ぜひ続編をお願いします！無理だけはしないでくださいね？！ (2019年3月7日 0時) (レス) id: 261760be67 (このIDを非表示/違反報告)
れい(プロフ) - この作品大好きです。続編楽しみにしています！ (2019年3月6日 23時) (レス) id: ad4e5580f7 (このIDを非表示/違反報告)
?HANA?(プロフ) - 更新お疲れ様です！ (2019年3月6日 20時) (レス) id: 261760be67 (このIDを非表示/違反報告)
maki(プロフ) - みなさん、ありがとうございます！！ (2019年3月6日 18時) (レス) id: ca8f5d0f58 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：kumatan | 作成日時：2019年2月7日 23時
