やわらかい風が吹いたら3-sho hirano-

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快晴の朝




まだ時間は8時を回ってないというのに




夏の日差しは容赦なく



玄関先だというのにじりじりと肌を刺す




ーーーー


さ「日焼け禁止ね！」


"モデルさんなんだから"



佐藤さんの言葉を思い出せば


折りたたみ式の日傘を取りに


部屋に舞い戻る






…




"Aちゃん、誕生日おめでとう"





窓辺にそっと飾る




ガラスの靴




朝の日差しにキラキラ反射して綺麗



それをそっと指でなでれば



「いってきます」



慌ただしく家を出る






…



し「Aちゃんごめん、ショーが終わるまでほ

ぼほぼ会えねぇわ。スタジオ出るの、終電ギリにな

るから」

"がちで追い込み"



祭りの帰り道、申しわけなさそうに彼が言う



「ううん、応援してるから！！ゆりに聞いたけど…ショーって12日って…本当？」



し「うん！！チケットとるから、見にこれる？」



あー、そうなんだ、、、

少し眉尻が下がるのがわかる



「私も、12日なの、ヘアショー。。みごとにかぶっ

ちゃっね、ごめん」



少し甘えたように言えば



し「うわぁーー、めちゃくちゃ残念！！おれも見に

いきたかったのにー！まじか。。」




あからさまにガッカリする彼をなだめながら



どこにいても、何をしていても考えるのは



きっとお互いのことで





「お互い頑張ろうね！」






また手を繋いで帰ったっけ

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