殺人投票 2 〜逃げられない死〜

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『…………どうしたの？』








永瀬「どうしたの？………やなくて…

罰ゲーム、忘れたん？」









忘れてた訳ないじゃん。









永瀬「出来るうちにクリアしとかんと、殺されるんやで？」







『じゃあ………今？』









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結局、今クリアしとこうということになり





昨日と同様、美術準備室に行った。









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永瀬「…………ほな

いくで……？」









徐々に近づいて来る永瀬の顔に







昨日はあんなにドキドキしていたのに……







嬉しかったのに……









『んっ………』









唇が触れた瞬間も







頭の中は那須君でいっぱいだった。









きっと、私の知らない私の記憶が入ってしまったからだ。









きっと私の知らない私は、那須君と付き合っていた。


記憶を思い返す限りそうとしか思えない。









『っ…………』









なぜか那須君への罪悪感で胸が苦しくなって……






涙が溢れてきて………









“ドンッ”









気がついたら、永瀬を突き飛ばしてしまっていた。









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『………っ

ごめんっ……………』









永瀬「…………」









永瀬は私を見て固まってしまった。









『………本当にごめん。


永瀬が悪い訳じゃないの………

じゃないんだけど…』









永瀬「………嘘、言わんといて。

ほんまは……キスすんの嫌やったんやない？



せやから………そんな泣いてる…」







『違うっ！！違う、違う！

違うの………違うんだけど………』









自分自身、何を言いたいのか分からなくなってしまった。









永瀬「………1分だけ

我慢してくれへん………？








俺は…… こんなとこで死にたくないんや。」









永瀬は私をそっと床に座らせて、肩に手を置いた。









永瀬「生きるためなんや。


…………お願いやから


キスさせて……？」









私はゆっくり首を縦に振った。









那須君のことをなるべく忘れられるように……





永瀬のことで頭がいっぱいになっていた前を思い出すようにして









今日も1分間、永瀬とキスをすることが出来た。









“ピロン”






【本日のキスも成功です。

明日も頑張ってくださいね…？】









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