殺人投票 2 〜逃げられない死〜

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第1部 殺人投票ゲーム中………









私は、ただただ那須君のことを見ていた。









くっきりとした二重で、とても目力のある那須君の瞳は真っ直ぐにタブレットをとらえている。






少しも、心の乱れを感じない眼差し。







今日、“殺す”か“殺されるか”という


人生が大きく変わる2択を選ばなければいけないという人には見えない。









那須君は………今、一体何を考えているのだろう…









見た感じでは分からないけど、とてつもない恐怖を感じていたりするのかな……？









………さっき、私が那須君の手を掴んだ時に





那須君は優しく笑いかけてくれた。









あの笑みの向こう側が………

不安や絶望でいっぱいだったら……









私が助け出したい、









今すぐにでも、救い出したいよ。









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[投票終了！

結果発表！]









タブレットの画面を切なそうに見ている那須君を見て



胸がギュッと痛くなった。









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明日香「えっ!?うそ………!?」









明日香ちゃんの悲鳴に近い声を聞いて、画面に目線を戻す。








1位は……明日香ちゃん……。









“ピロン”


【5回目の殺人投票ゲームの1位は

星崎明日香さんでしたね。



ですが、ラッキーですね〜。今回も罰ゲームは免除になります。



では、また第2部で。】









明日香ちゃんはホッとしたように胸を撫で下ろした。









大西「よかったね………罰ゲーム免除で…」



明日香「…………うん」









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そしていつも通り皆、部屋に戻って行った。







他の部屋からは話し声が聞こえてきているが……




私達の部屋は……









誰一人口を開こうとしなかった。









きっと…………皆思っていることは


同じことだろう………









浮所「…………今日までだよね…。



那須の罰ゲーム…………」









沈黙を破ったのは浮所。






『………どうにも


ならないのかな…？


私も、那須君も死なずに済む方法は無いのかな………』








私の声が部屋中に響き渡る。




そして、また流れる沈黙。









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犯人は………どうしてこんな罰ゲームをさせるの？




どちらかの命しか救われないなんて………。









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残酷すぎるよ。









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