殺人投票 2 〜逃げられない死〜

愛？ ページ17

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香織先輩に連れられて空き教室に入った。









香織「………今から私が聞くことに正直に答えてくれるかな？」









いつもと違う香織先輩の視線に


違和感を抱きながらも、うなずいた。









香織「紫耀の様子がおかしいの。

………何か知ってる？」








『平野先輩の様子がおかしい………？


あっ………』









おかしいと聞いて思い出した。






スマホを見て明らかに動揺していた平野先輩を。









そのことを話すと







香織「本当に……それ以外何も知らない？」


『知らないです！信じてください…！』









私に一歩一歩歩み寄る香織先輩の目は



まるで取り付かれているかように光がなかった。









『香織先輩っ！！

しっかりしてください！！』









香織「私はしっかりしてるよ…？

ちゃんとしてる……。正常だよ…？



紫耀のこと愛してるよ………？」









あと数歩で窓………どうする…？

走って逃げる？





でも………っ









香織「紫耀も……私のこと

好きでしょ………？





アイシテルデショ？」









そう言った瞬間、香織先輩が襲いかかってきた。









腕を掴まれ、床に抑えつけられる。









手首がギュッと掴まれて痛い。









香織「ねぇ………紫耀？」









私に覆い被さっている香織先輩の目には涙が溜まっている。









『離してくださいっ！！』








香織「そうやって………


いつも私の愛を分かってくれないっ…………」









もしかして………香織先輩は



私のことを平野先輩だと勘違いしてる？









香織「紫耀………！」




どんどん掴まれている手首が痛くなっていく。









『私は如月ですっ……！

平野先輩じゃない……っ』









手首を見ると少し血が滲んでいた。








爪が立ってるからっ………









『誰か〜っ！！！

助けてくださ〜〜〜いっ！』









全身の力を使って助けを求めた。









誰か………お願いだから








助けてください………。









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