・【MS】 ページ36
Mside
ピー！
ブザーが鳴り響いた。
「勝った…。ようやく、俺様の望みが叶う！」
目が合った。
去り際、俺様はすれ違った時にアンタだけに聞こえる声で呟いた。
「ミーティング後、ロッカールームで一人で待ってろ」と…。
アンタはただ目を見開き、呆然としていた。
俺様のチームはミーティングを終え、相手も終わった丁度良い頃合いにロッカールームに足を運んだ。
ロッカールームにある小さなベンチに腰掛け、俯いているアンタを見て思わず笑みが溢れた俺様はロッカールームの鍵を閉める。
「…完敗だ。君達は強かった。」
「顔上げろよ。俺様はアンタの敗北に悔やむ顔が見てぇんだ。」
俺様は近付き、無理矢理、顔を上げさせれば、目を潤ませていた綺麗なアンタが見えた。
「独りで泣くとか…湿っぽいな。俺様のチームに来れば、もう泣く事は無いぜ？」
「…そんなの、で、出来る訳っ！？」
俺様は強引に唇を奪った。
アンタは一粒の涙をこぼし、離れるのが怖いのか、俺の背に敗北に震える手を回していた。
「…っ/////」
「俺様はアンタが好きだ。ただ、敵なのは納得がいかねぇ。出来れば、俺様の側に置いておきたい。俺様…いや、俺はアンタ、櫻井翔が欲しいんだっ！！」
「俺が…欲しい…。」
今、アンタが着ているジャージ、ムカつく。
俺らのチームのジャージの方が似合う…。
「…でも、今のチームに迷惑がっ…。」
「そんなのどうでもいい。もう対戦する事なんて無いし、勝負は勝つ方が楽しいだろ？敗北に価値なんてねぇ。」
「…松本…くん。」
「好きだ。このまま離れたく無い。ずっと、ずっと、アンタとバスケがしたい。側に居て欲しいんだ。だからっ！」
「……分かった。すぐにでも転校する。君のチームに入る。」
「マ、マジっ！？」
気が変わるの早くないか？
覚悟を決めたみたいだけど…。
「ダメか？」
「いや、嬉しい。」
「同じチームになるだったら、もう松本くんなんて呼ばない。それに俺は先輩だしな。」
「へぇー。アンタ、中々言うねぇ。」
「全く…アンタじゃない。俺は櫻井翔だ。」
「んじゃ……翔先輩、改めて宜しく。」
「い…いきなりっ///// そ、それなら……潤///// こちらこそ、宜しくな。」
俺は翔先輩と握手を交わした。
これが契約の始まりだった。
そして、もう一度、時が止まったかのような深く長いキスをした。
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 153人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
この作品を見ている人にオススメ
「嵐」関連の作品
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
山風無限(プロフ) - さなさん» コメントありがとうございます！今まで本当にありがとうございました！さな様のコメント、物凄く励みになりました。翔くん受けを作った甲斐があります！もし良ければ、他の作品も宜しくお願いします！！本当にありがとうございました！！ (2017年5月12日 17時) (
レス) id: 2ea08a95cc (このIDを非表示/違反報告)
さな - 完結おめでとうございます。私の好きな翔さん受けのものを書いてくれて嬉しかったです。ありがとうございます。 (2017年5月12日 17時) (レス) id: f525e602d3 (このIDを非表示/違反報告)
山風無限(プロフ) - さなさん» コメントありがとうございます！あゆはぴの青春ブギでの名前を取らせて頂きました。名付け親は相葉くんなので流石だと思いました。次回更新時の続きの方も宜しくお願いします！！ (2017年5月7日 18時) (レス) id: 2ea08a95cc (このIDを非表示/違反報告)
さな - 5人の異名がどれも合っていて面白いなと思いました。 (2017年5月7日 17時) (レス) id: f525e602d3 (このIDを非表示/違反報告)
山風無限(プロフ) - さなさん» コメントありがとうございます！山コンビか磁石、どっちのストーリーが良いか選べとなると難しいですが、私も磁石になるかなと思います。ニノの影から見ていた感が物凄く寂しい気けど、後々両思い展開が良いなと思います。二人から愛される翔くんは愛しいですよね！ (2017年5月7日 16時) (レス) id: 2ea08a95cc (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：山風無限
| 作成日時：2017年3月24日 23時
