・ ページ17
Sside
「まずは、そこを退け。」
その声のトーンで辺りが一気に冷え込んだ。
この人こそが「ハートの女王様」なのか？
「どいつもこいつもショウを私の元に連れて来いとだけ命令した筈なのに、目を輝かせ、火照って…。お前は私のモノだ、ショウ。」
琥珀色の目。
澄んでいて物凄く綺麗。
でも、俺の全てを見透かしそうで怖い。
「好きになってしまったものは別に良い事でしょ？流石にその感情まで貴方に左右されるなんて御免だ。なぁ？マサキ、ジュン。」
「そうそうっ！俺は諦めたくないよっ！」
「ったく、追いかけたから、このざまだぜ。いくら、貴方の命令でも俺は俺を貫くからな！」
帽子屋のサトシさんにチェシャ猫のジュン、白ウサギのマサキまで…。
どうして、みんな、俺の事を…。
「全く…困りましたねぇ。私が目を付けた筈のショウがいつの間にか、皆を虜にする。ホントに魔性の男ですねぇ。そういえば、自己紹介がまだでしたね。私の名はカズナリ。ちゃんと覚えておいて下さいね？」
何かカズナリ様は怖い。
一つ一つの発言が重たい！
カズナリ様は俺の側に来て、腕を取る。
「あっ！？」
強引に引っ張られ、カズナリ様との距離が近くなり、まるで包まれるようだった。
カズナリ様は指をパチンと鳴らす。
すると、そこに広がる世界は…。
高級そうなベッドに座る俺とカズナリ様。
「私が治める城だ。そしてここが、私の部屋です。んふふ、ようやく二人きりになれましたね。邪魔者は居ませんから、御安心下さい。」
「あ、あの…その…俺、カズナリ様のお城じゃなくて、元の…世界に…帰りたいです。」
「貴方の意見なんてどうでもいいです。私はずっと、見ていた。貴方が欲しくて堪らなかった。だから、彼らを使ってでもこの世界に貴方を連れて来たんです。そう簡単に手放すなんて出来る筈が無い。」
カズナリ様のその真剣な眼差しに俺は圧倒されていた。
どうすれば、上手く帰れるだろうか？
「危うくサトシに貴方のファーストキスを奪われそうだったので見に来て正解でした。」
「そ、そうですか…でも、俺は、やっぱりっ、んんっ/////」
口を塞がれた。
そして、俺はカズナリ様に強引にベッドに押し倒され、貪られるようにキスされた。
「んぁっ/////」
こんな筈じゃない。
キスで帰れるなら、我慢してやるっ！！
でも、キスが長く、俺は思わず、こう言ってしまった。
「か…帰らせて。」
「まだ、言うんですか？」
カズナリ様の目が険しくなった。
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 153人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
この作品を見ている人にオススメ
「嵐」関連の作品
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
山風無限(プロフ) - さなさん» コメントありがとうございます！今まで本当にありがとうございました！さな様のコメント、物凄く励みになりました。翔くん受けを作った甲斐があります！もし良ければ、他の作品も宜しくお願いします！！本当にありがとうございました！！ (2017年5月12日 17時) (
レス) id: 2ea08a95cc (このIDを非表示/違反報告)
さな - 完結おめでとうございます。私の好きな翔さん受けのものを書いてくれて嬉しかったです。ありがとうございます。 (2017年5月12日 17時) (レス) id: f525e602d3 (このIDを非表示/違反報告)
山風無限(プロフ) - さなさん» コメントありがとうございます！あゆはぴの青春ブギでの名前を取らせて頂きました。名付け親は相葉くんなので流石だと思いました。次回更新時の続きの方も宜しくお願いします！！ (2017年5月7日 18時) (レス) id: 2ea08a95cc (このIDを非表示/違反報告)
さな - 5人の異名がどれも合っていて面白いなと思いました。 (2017年5月7日 17時) (レス) id: f525e602d3 (このIDを非表示/違反報告)
山風無限(プロフ) - さなさん» コメントありがとうございます！山コンビか磁石、どっちのストーリーが良いか選べとなると難しいですが、私も磁石になるかなと思います。ニノの影から見ていた感が物凄く寂しい気けど、後々両思い展開が良いなと思います。二人から愛される翔くんは愛しいですよね！ (2017年5月7日 16時) (レス) id: 2ea08a95cc (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：山風無限
| 作成日時：2017年3月24日 23時
