殺人投票〜逃げられない死〜

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多目的室2のドアが開き、現れたのは香織さんと明日香さん。








香織「Aちやんも一緒にシャワールーム行く？」









『行きます！』









夜の薄暗い廊下を3人で歩く。








香織「なんで男女同室なんだろうね〜

同じ部屋がよかったな〜。」








明日香「私もです。」









香織「まぁ……男子がいるから安心感がある……気がするけど。」









『平野先輩もいますもんね！』








香織「ちょっと……Aちゃん///」









何気ない会話をしているこの時間が






とてつもなく幸せで








愛しい。









シャワールームの近くに行くと男子の騒ぎ声が聞こえてきた。









シャワールームに入ると……そこまでボロくはなかった。



最近まで使われていたかのよう……。









皆一人一人入る。怖いため、行き帰りは一緒に行くという約束もした。









私は一番に出たため、廊下で待っていた。









残念ながらドライヤーはなかった。









夏でよかった……とふと思う。









“ガチャ”









ドアが開いたのは女子シャワールーム………ではなく







男子シャワールームだった。









『あ…………』









出てきたのは那須君。









濡れた金髪が月明かりに照らされキラキラと輝いている。よく見ると綺麗な目をしていて……整った顔立ち。








その美しさに思わず目が離せなくなってしまった。









那須「なんか用？」






『い……いやいや。何もないです。』









無言で去っていく彼。









その後ろ姿は








寂しさを物語っているように見えた。

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