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『ただいまー』



玄関には私のローファーと、黒いスニーカー。



「おかえり」



すると、寝室のドアからひょっこりと顔を覗かせて亮が返事をした。



「遅かったね」


『今日部活長引いたから。逆に亮は早いね』


「俺今日は部活オフの日」



毎日オフがいいなぁ、と伸びをして言う彼は、なぜ帰宅部にしなかったのだろう。

部活で汗をかいたから、とりあえず体だけシャワーを浴びようとお風呂場へ向かう。
そしてお風呂から上がり、棚から下着を出して身に付ける。

そこまで終わってから、なにも着替えを持ってきていないことに気がついた。

…忘れてた。亮のせいだ。

仕方なく一度脱いだ制服を着る。



寝室に戻ると、まずベッドにごろんと寝転ぶ彼が視界に入る。



「…着替え取りに来たの?」


『うん』



亮は、なぜかじっと私を見つめてくる。



『…なに?』


「なんか、制服いいなーと思って」


『いっつも学校で見てるじゃん』



高三のJKだとしても、みんながみんなスカートを折ったり色々加工したりして可愛くしている訳ではない。

そんな私も、ただ校則通りで地味な、普通の制服のまま過ごしてきた。



「ちゃんと見たこと無かったんだもん、Aの制服姿。学校ですれ違ったってすぐ通り過ぎるし」



学校で話さないのは当たり前だ。
クラスも部活も違う、そんな男女が仲良くするなんて、特にこいつが相手だと変に疑われる。

平穏に学校生活を送りたいんだから。

例え同居している恋人だったとしても、学校では赤の他人のふり。



「萌える、制服」


『変態出てるってば』



そんなことを言い合っていたって、両腕を広げた彼には近づいてしまう。
背中に腕が回ってきて、大人しく抱きしめられた。

すると、彼からふわりとシャンプーの匂いがした。



『亮ももうお風呂入ったの?』


「うん。だって…ね?」



察してほしいと言わんばかりに含みのある言い方。
にやりと笑った彼は、私の顎を軽く持ち上げて唇を重ねてくる。

音を立てて離される。
私は、彼の熱を纏った目に惹き付けられていた。



「明日学校サボる?」


『…どっちでも?』



素直じゃないねえ、という声と同時に、彼は私のシャツのボタンに手をかけた。

ぎしりとベッドが軋む音。


夕日が沈んでいく。

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(プロフ) - 游さん» ありがとうございます〜!今回の更新もかなり日が空いてしまってすみません…。感想もいただけてとっても嬉しいです!更新は、どうか気長にお待ちください!(*´∀`) (2021年12月23日 8時) (レス) id: c17c33a14a (このIDを非表示/違反報告)
- こんばんは(*^^*) 夜分遅くにすみません。。。 かなりお久しぶりです。 更新ありがとうございます。 物語読みました。 続きが気になります。更新待ってますね。 (2021年12月14日 0時) (レス) @page35 id: 4332e38eb8 (このIDを非表示/違反報告)
(プロフ) - 游さん» ありがとうございます!ご指摘の部分は全て修正したと思います!苗字の表記の所、単純に私のミスでした…すみません。タイトルの「再開」はわざとで、「再会」との掛詞です!紛らわしくて申し訳ないです…。ご丁寧にありがとうございました!更新も頑張ります(*´∀`) (2021年8月11日 21時) (レス) id: c17c33a14a (このIDを非表示/違反報告)
- 物語短編で読みやすかったので一気に読んじゃいました。 続きが気になります。 更新待ってますね。 (2021年8月11日 2時) (レス) id: 4332e38eb8 (このIDを非表示/違反報告)
- 物語読んでいて気が付いたのですが。。。 ○ページ23のここの部分 「(名字)」とここの部分  名字)に話しかける口実が欲しくて、授業では寝たふりをして彼女を見ていた。 これも名字が無くて名字表記なのですが。。。 (2021年8月11日 2時) (レス) id: 4332e38eb8 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名: | 作成日時:2021年4月11日 21時

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