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我が家は典型的な『医者一家』だった。

祖父も父も日本では結構名の知れた医者で大きな病院を経営している。

祖母と母は看護師。

ついでにいうと従兄弟も再従兄弟も叔父も叔母も医者か、看護師。

たまに理学療法士なんて人もいるが、それでも医療従事者に変わりは無い。

そんな家で育ったものだから俺も当然医者になるしか選択肢は無かった。

一応、父の後継者。と言われてるのだけどいろいろあって半年前に家を出て今は実家じゃなくて大学病院で勤務している。




「それだけ?」




俺がそう尋ねれば、弟の目の色はたちまち悲しみの表情を灯した。

ごめんだけど、裕翔。

俺はあそこに帰るつもりは無いよ。

そうはっきりと言って、裕翔に帰ってもらおうとした時。

裕翔が口を開いた。


「まだ、有岡さんは目を覚まさないの?」


やっぱり。

そんなすんなり帰ってくれる訳、ないかあ。


黙っていても、この気まずい空気が続くだけだとわかっていたから渋々と口を開く。



「、覚まさないよ。」



俺がそう言えば弟の目は憐れみの色に変わり、小さく息をついた。



「もう、5年でしょう。」



疑問形ではなく、まるで俺を諭すように裕翔は言う。

あぁ、これ以上は聞きたくないなと直観的に思った。


裕翔の言いたいことが手に取るようにわかるからだ。


だって、俺もちゃんとわかってるから。


植物状態の人間が5年以上も生存することはほぼないこと。


現に大貴のタイムリミットは俺がこんなことをしている間だって減っていく。

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ちゃん(プロフ) - 匿名さん» ご指摘ありがとうございました。普通にミスです、すみませんでした、、 (3月7日 23時) (レス) id: 596977d8b6 (このIDを非表示/違反報告)
匿名 - オリジナルフラグが立ってます.. 二次創作なのでオリジナルフラグは消した方がいいと思われます.. (3月5日 2時) (レス) id: de8cd53295 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:ちゃん | 作成日時:2024年3月3日 20時

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