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あ。
そう声が出そうになる。
そんなこと、聞いてない。
頭が真っ白になる。
だがふーっと呼吸を落ち着かせたら、まるで雪崩のように大貴の推理に対する言い訳が思いつく。
絆創膏は近くの優しい人から借りたんだ。
絆創膏のついた手でさっきまで君のことを触ってなかったんだよ。
沢山の言い訳の中から1つ選んで口を開こうとした時。
再び君に遮られる。
「ねえ、貴方は一体誰なの?」
その声はとても震えていて。
繋いでいる手からも君の体が恐怖で強ばっていることが分かる。
、、、そうだよね。
恋人と全く同じ声の人が目の前にいるのに、それは恋人じゃない
顔でも確認出来れば違いがわかるかもしれないけれど、君にはそれが出来ない。
暗闇の中で得体の知らない俺の手を握ることのみ。
怖いよね。
ごめんね。
君を怖がらせるつもりはないんだ。
そう思った瞬間、あんなに思いついた''言い訳''の数々が綺麗に頭の中から消えていく。
はは。
確かにここで君に''言い訳''したところで、後々帰ってくるであろう君にとっての『本当の俺』に尋ねればすぐわかってしまうことだ。
本当は最期まで言うつもりなかったんだけどな。
こうなれば、仕方ない。
やっと覚悟を決め、口を開く
「1回そこにあるベンチに座ろうか。」
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ちゃん(プロフ) - 匿名さん» ご指摘ありがとうございました。普通にミスです、すみませんでした、、 (3月7日 23時) (レス) id: 596977d8b6 (このIDを非表示/違反報告)
匿名 - オリジナルフラグが立ってます.. 二次創作なのでオリジナルフラグは消した方がいいと思われます.. (3月5日 2時) (レス) id: de8cd53295 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:ちゃん | 作成日時:2024年3月3日 20時