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「行ってきます、お兄ちゃん。」
悲しくなった気分を振り払うように少し首を横に振って笑顔を作る。
あの頃みたいに簡単に、もう泣かないから。
心配しないでね。
「じゃあ、母さん行ってくるわー」
「気をつけなさいよー」
母の声を聞いて今度こそ扉を開ける
「慧、おまたせ」
インターホンが鳴ってからしばらく待たせちゃった君に挨拶する。
「全然待ってないよ!ってまって。」
そう慧の言葉が途切れる
不思議に思って首を傾げると、慧が俺の手をとってぶんぶんと振った。
「大ちゃん!!!似合ってるね甚平!!!すごい似合ってる!」
なんだそのことか。笑
そう言って貰えて嬉しい。
自然と口角が上がっていくのを感じながら
「ありがとう」
そうお礼を言う
なんで俺が甚平を着ているかって?
それは夏祭りがあるから
この街にしては結構大きいイベントで花火も上がるんだよ
付き合い始めてから慧とこのお祭りに行くのは今年で3回目。
毎年毎年楽しい思い出が更新されていくんだよね
・
白状を手に持ったまま慧と腕を組む。
そのまましばらく歩いていくとざわざわと沢山の人の声が聞こえてくる
そろそろ神社の近くかな。
「大貴、ここから手のひら一つ分ぐらいの高さの階段4段あるからね」
「あ。ありがとう」
やっぱり慧と歩いていると気持ちが楽だ。
教え方がわかりやすいから、安心して体を預けられる。
・
しばらく2人で屋台を回ることにする
今はかき氷屋さんの前だよ
あ、今は射的屋さんの前
慧が教えてくれる声を聞きながらたまに気になった出店に寄る。
毎年こんな感じ。
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ちゃん(プロフ) - 匿名さん» ご指摘ありがとうございました。普通にミスです、すみませんでした、、 (3月7日 23時) (レス) id: 596977d8b6 (このIDを非表示/違反報告)
匿名 - オリジナルフラグが立ってます.. 二次創作なのでオリジナルフラグは消した方がいいと思われます.. (3月5日 2時) (レス) id: de8cd53295 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:ちゃん | 作成日時:2024年3月3日 20時