純愛夢想倶楽部 (ページ37)

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「、、、、侑李くんがいる時には慧に会いに行ったことなかったもんなあ、。雄也は都外で仕事だったし、実は俺もね。半月前まで海外で働いてたんだ。だから慧のお見舞いには全然行けなかった。慧が入院したって聞いてからはこっちになるべく帰ってきたんだけど。いつも侑李くんが学校に行ってる時に会いに行ってたから。、、、、、、、って言い訳にしか聞こえないよね。」

大貴さんはそう言って自嘲的に笑った。

まだ少し信じられないけれどあの心配性な父さんなら俺のことを親友に頼むってことはありえそうだと思った。

それになりより、大貴さんが父さんの名前を呼ぶ時、目にきらりと光るものを見た気がしたから。

それ以上は何も聞けなかった。

「そう、だったんですね。」

何とかその言葉を絞り出す。

もう大貴さんに対する疑問や皮肉めいた気持ちは抱かなかった。

逆に申し訳ない気持ちでいっぱいになる。

いくら親友だからといって、その息子を引き取るなんて並大抵の決断ではないはずだ。

それに海外で働いていたのにそんな急に都合よく日本で勤務なんて有り得るのだろうか、？

俺の考えすぎかもしれないけれど、もしかしたら父さんとの約束を果たすために日本に来てくれたのかもしれない。

2人の俺や父さんへの無言の優しさに恐縮してしまう。

大貴さんはまたふっと笑った。