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その笑顔と明るいトーンがなんだか焦れったくてまた不機嫌な声になりながらも言葉を続ける。


「ありがとう。で、君の名前は?」


「知念侑李だよ!」


 可愛らしいくりくりとした目で知念はそう言うけれどその目の奥はまるで大人たちのように黒くて冷たかった。


そのことに気づいてしまって少し戸惑うが


「いい名前だね」


君が俺に言ってくれたようにとりあえずそう言ってみる


「ありがとう」


知念はくすくすと笑った


アイツらみたいな不快なくすくすじゃなくて心の底から楽しくて仕方ないみたいな笑い。


なんで笑ってるのか分からないけれど。


「名前も教えたし、『いいこと』教えてよ。」


せっかちな俺はそう先を促す

 
「えっとね。単刀直入に言うと、」



知念は一旦間を置いて俺の顔のそばにぐっと近づいた



「僕が涼介の『生きる理由』になってあげる」

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作者名:ちゃん | 作成日時:2024年1月28日 9時

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